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アナウンスメント

「挑戦的研究賞」の受賞者紹介8

「超高効率ペロブスカイト・シリコンハイブリッド太陽電池の実現」
大学院理工学研究科 電子物理工学専攻 准教授
宮島 晋介


近年、太陽光発電の導入量は急激に増加しているが、補助金の後押しがまだ必要であり、さらなる低コスト化が重要である。太陽電池モジュールのコストはシステム全体の40%程度まで低下しており、工事費・架台・土地代などの割合が増加しつつある。これらはモジュールの面積に比例するため、高効率化によりモジュール面積を減らすことが重要となる。しかし、主流のシリコン(Si)太陽電池の効率は25.6%(理論効率29%)に達しており、これ以上の大幅な効率改善は困難な状況にある。更なる高効率化には低コストかつ高効率な太陽電池と、シリコン太陽電池のハイブリッド化が必要と考えられる。私の研究室では、新しい高効率太陽電池材料として期待の集まっている、金属ハロゲン系有機無機ハイブリッドペロブスカイトと、すでに技術が成熟しつつあるヘテロ接合型結晶シリコン太陽電池を組み合わせた「ペロブスカイト・シリコンハイブリッド太陽電池」の実現を目指して研究を進めている。

まず、ヘテロ接合型結晶シリコン太陽電池の研究では、シリコンウェハとワイドギャップ材料とのヘテロ接合界面を制御することにより、界面での損失を非常に低く抑えることに成功している。これにより、高い出力電圧を有するシリコン太陽電池を実現している。また、ペロブスカイト太陽電池の開発では、シリコン太陽電池上へのペロブスカイト太陽電池の形成を目指したプロセス開発を行っている。すでに100℃程度のプロセス温度で高品質な金属ハロゲン系有機無機ハイブリッドペロブスカイト膜の作製に成功している。今後はシリコン太陽電池とペロブスカイト太陽電池の接合部に適した材料を探索・適用することで、シリコン太陽電池とペロブスカイト太陽電池直列に接続された高効率な「ペロブスカイト・シリコンハイブリッド太陽電池」を実現していく。

以上の研究は,高効率太陽電池の開発という応用研究的な側面と、有機無機ハイブリッドデバイスとシリコンデバイスの融合という新たな分野の基礎研究の側面も持ち合わせている。また、超高効率太陽電池は水分解による水素生成にも利用できるため、今後の水素社会実現のキーデバイスとなる可能性を秘めており、基礎・応用の両面から研究開発を進めている。

参考:(研究室ホームページ:http://solid.pe.titech.ac.jp/index.html)



図


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