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第10号(2005年6月)

皆様、こんにちは。お陰様でメルマガも10号となりました。
今月も盛りだくさんの内容ですので、是非お楽しみください。
先月開催したすずかけ祭には多くの方にお越しいただくことができました。お忙しい中、ありがとうございました。今月ご紹介するイベントへも、ぜひ一度足をお運びいただき、東工大の研究をお役に立てていただければと思います。

また、皆さまのご意見、ご感想をお待ちしておりますので、お気軽に下記メールアドレスまでお寄せください。

mail@sangaku.titech.ac.jp

==目次============================================================
【研究・産学連携本部からのお知らせ】
4件のイベントご紹介/メルマガ4月号アンケート結果報告

【産学連携活動のご紹介】知的財産・技術移転部門員 高橋真木子
【最新発明情報】特許情報公開のご案内
【21世紀COEコーナー】情報・電気・電子系分野のご紹介
【最近の研究成果】2件の研究成果~最近の論文発表から~
【LANDFALL】3研究室のご紹介
【新聞掲載記事】10件の東工大研究関連記事ご紹介
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=【研究・産学連携本部からのお知らせ】================================
◆「第7回応用加速器及び関連技術研究シンポジウムARTA2005」
◆「第4回産学官連携推進会議」                  
◆「テクノトランスファーinかわさき2005」          
◆「横浜リエゾンポート2005」                 
◆「メルマガ4月号アンケート結果」  
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◆「第7回応用加速器及び関連技術研究シンポジウムARTA2005」

日 時:平成17年6月9日(木)~10日(金)
場 所:東京工業大学百年記念館 第1会議室(東急大岡山駅前)
主 催:第7回応用加速器・関連技術研究シンポジウム組織委員会
参加費:一般5,000円,学生3,000円

本シンポジウムは,加速器の応用と関連技術に関わる研究発表と交流の場として、1998年より回を重ねてまいりました。今年度は新企画として、加速器応用の入門セミナーも開催いたします。多くの皆様のご参加をお待ちしております。

⇒http://www.nr.titech.ac.jp/~arta/


◆「第4回産学官連携推進会議」

日時:平成17年6月25日(土)10:00~21:00
26日(日)9:00~13:00
場所:国立京都国際会館
主催:内閣府、総務省、文部科学省、経済産業省、日本経済団体連合会、日本学術会議

産学官連携の推進を担う第一線のリーダーや、実務経験者などを対象として、講演や分科会ごとに別れた議論を行います。その他、産学官連携の成功事例についての発表会・表彰式を行います。研究成果や試作品の展示もあり、東工大研究・産学連携本部も出展する予定です。

http://www.congre.co.jp/sangakukan/index.html


◆「テクノトランスファーinかわさき2005」

日時:平成17年7月6日(水)~8日(金)10:00~17:00
場所:かながわサイエンスパーク・イノベーションセンター西棟
主催:(社)神奈川県産業貿易振興協会、神奈川県、川崎市

今回で18回目の開催となるテクノトランスファーは、川崎市において、多岐にわたる新技術や新製品の展示・実演を通して、地域産業の育成・振興・PRを目的とする先端技術見本市です。本学からは、3名の研究者が講演やパネル展示を行う予定です。

・総合理工学研究科 化学環境学専攻 助教授 渡辺隆行「プラズマによる廃棄物処理」
・精密工学研究所 助教授 川嶋健嗣「空気圧サーボシステムの開発」
・精密工学研究所 助教授 細田秀樹「新しい形状記憶合金」

http://www.ktpc.or.jp/ttk2005/


◆横浜市産学連携フォーラム「横浜リエゾンポート2005」

日時:平成17年7月21日(木)10:30~17:00
場所:ランドマークホール(みなとみらい)
主催:横浜市、(財)横浜産業振興公社、横浜市内理工系10大学
(財)理工学振興会、よこはまティーエルオー(株)

このフォーラムは、大学研究者が保有する知的財産や技術シーズ情報を企業に紹介し、大学と企業との共同研究を促進することを目的としております。本大学からは、7名の研究者によるポスターセッションと、そのうち1名のワークショップを予定しております。

http://joint.idec.or.jp/

 
◆「メルマガ4月号アンケート結果」

メルマガ4月号のアンケート結果をまとめ、研究・産学連携本部のHPに掲載いたしました。アンケートへのご協力、ありがとうございました。今後のメルマガに皆様のご意見を反映していきたいと思います。

http://www.sangaku.titech.ac.jp/mailmagazine-enquete2005-f.html  
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= 【産学連携活動のご紹介】====================================
「発明の権利化、実用化を目指して」
知的財産・技術移転部門員 高橋真木子
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私の部門は、発明・特許の管理、ライセンシングなどの技術移転を担当しています。教員からの発明届けの受理に始まり、週1回開催する発明評価会議で出願を審議し、共願人とは共同出願契約を結び、出願後はマーケティング、ライセンス交渉をし、場合によっては譲渡も検討する、という一連の業務が含まれます。その中で、毎号この欄に登場する、企業や大学での研究経験と専門知識をもち具体的に案件を担当するコーディネーターと一緒に、東工大の産学連携活動全般をサポートするのが私の仕事です。

「企業と大学の立場の違いを踏まえ、互いにとって有益となるベストスキームを構築」と言葉で表すのは簡単ですが、個々の事情と背景をもつ案件でそれを実現するのは難しいことです。担当コーディネーターを中心に研究戦略部門、リエゾン部門、契約法務部門と一緒に議論を重ねながら、一件一件個別に検討、判断しています。企業と教員、大学のそれぞれにとって、この協力が有益になるように、成果の活用がスムーズにいくように、そのスキームがルールに則しているように、多方面からの視点が必要となります。

共同出願についていえば、いわゆる不実施補償、出願経費の負担、海外出願や改良発明の扱い、侵害等の訴訟対応など、幾つかの論点があります。東工大では基本姿勢として、不実施補償とともに、民間企業との共同出願については出願経費の負担をお願いしています。一方、技術の実用化が最も重要であるという観点から、共同出願の場合には特に、出願中のものや場合によっては出願前の段階での譲渡も検討のメニューに加えています。大学の研究成果は基礎的で実用化には時間がかかるという定説の中で、共同研究のシーズになるような基本的な成果を大学独自できちんと権利化(私達はそれを「親亀(特許)」と呼んでいます)することを最も重視し目指しています。その親亀の上で生まれる、共同研究の成果や応用分野に関する特許(対比として「小亀(特許)」と呼んでいます)は、一番良い環境ですくすく育ってほしい、その環境探しのためには、譲渡も含めメニューは多様であるほど良いと考えています。

2004年度、教員からの発明届出総数は481件、その約8割を出願決定しました。出願案件の約半分は大学の単独出願で親亀候補です。これらの大切な技術のシーズをどう管理していくかは、知財担当者にとって永遠の課題であり、大学のポリシーそのものです。

昨年4月の法人化以来、ポリシーやさまざまな契約書の雛形策定に始まり、共同研究、共同出願の事例をとにかくこなした1年目は、例えれば、小学生の頃の演習ドリル基礎編の位置づけ。1年を経過した最近は、こと特許出願のみならず、マテリアルの授受、技術指導(コンサルティング)、リサーチツールやソフトウエアに関する研究成果など、検討要素も多様でより複雑な相談も増えてきました。既存の「一研究室対一企業」の共同研究形態にはそぐわないものもあり、新たな協力スキームをメニューに加えるべく模索する毎日です。検討要素も多い近頃のこのような案件は、演習ドリルの応用編です。定番メニューで進められるものはスピーディーにこなすと共に、東工大の産学連携に携わる全員が一丸となって、演習ドリル応用編にチャレンジしていきたいと思っています。いい小亀達がたくさん生まれるような、皆様からのチャレンジングな課題をお待ちしております。

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=【最新発明情報】==========================================
「特許情報公開のご案内」
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技術シーズの宝庫である東工大の特許情報を、研究・産学連携本部HPの「最新発明情報」に掲載しています。ここでは未公開特許を含め、順次新情報も掲載しておりますので、是非皆様の商品開発にご活用ください。今月は未公開特許情報が15件増えました。

http://www.sangaku.titech.ac.jp/invent/index.html
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=【21世紀COEコーナー】===================================
情報・電気・電子分野「フォトニクスナノデバイス集積工学」
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「21世紀COEプログラム」(略称:COE21)について1プログラムずつ紹介していますが、今回は、平成14年度(平成14年9月末)に「情報・電気・電子分野」で採択された「フォトニクスナノデバイス集積工学」についてご紹介します。

この拠点は、世界最高水準の設備や研究環境を備え、世界一流の研究者を集め、世界一流の研究者を養成する、世界最高水準のフォトニクスナノデバイス集積工学研究教育拠点を形成することを目的としています。拠点リーダーを荒井滋久教授とし、東京工業大学の研究科を跨いだ電気系5専攻:電気電子工学専攻、電子物理工学専攻、集積システム専攻(以上、理工学研究科)、物理情報システム専攻、物理電子システム創造専攻(以上、総合理工学研究科)によって形成されています。

電気電子工学専攻

電子物理工学専攻

集積システム専攻      

物理情報システム専攻  

物理電子システム創造専攻


本拠点では、光通信・光情報処理用フォトニクスデバイスや量子効果を利用するナノデバイス等の新デバイスを提案・試作するにとどまらず、その有用性を実証し、実用化までを見据えた研究を行っております。広帯域光通信用デバイス、超並列光情報処理デバイス、ナノフォトニクス、量子効果デバイス、ヘテロ接合デバイス、微細デバイス技術、集積システム(回路設計,LSI)、通信・情報処理・電力の各分野の研究に注力しています。これらは高く評価され、平成16年11月に行われた中間評価では、順調に進んでいるとの評価を受けています。今後も、従来のデバイスの延長線上での研究ではなく、次世代情報通信技術に繋がるブレークスルーを目指して、新機能光デバイス・ナノ構造デバイス・機能集積デバイスの研究を推進していきます。
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=【最近の研究成果】==========================================
◆「液晶光ダイオード」             
◆「SGR1806-20の巨大フレアからの発見」
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最近の論文から、2件の研究トピックスをとりあげました。

◆「液晶光ダイオード」
Electro-tunable optical diode based on photonic bandgap liquid-cryatsl heterojunctions Nature Materials vol.4 383-387 (2005) 

理工学研究科 有機・高分子物質専攻 竹添秀男教授

左巻きコレステリック液晶層(CLC)とネマチック液晶層(NLC)を重ねたフィルムでは、左円偏光をCLC側から入射すると全反射し、NLC側から入射すると完全透過します。逆に、右円偏光をCLC側から入射すると完全透過し、NLC側から入射すると全反射します。光についてのダイオードとなるわけです。さらにフィルムの厚さ方向に電場を印加すると透過率を変化させられます。また、ピッチの異なる2つのCLCでNLCを挟んだフィルムでは2つ異なった波長に対して同様な機能を持ちます。この場合は、透過率変調は2つの波長に対して順方向あるいは逆方向に対して可能です。
なお、本論文は、新日本石油株式会社との共同研究の成果です。

  研究内容の紹介

竹添研究室

◆「SGR1806-20の巨大フレアからの発見」
Repeated injections of energy in the first 600 ms of the giant flare of SGR 1806-20 Nature vol.434 1110-1111 (2005)
Detection of a radio counterpart to the 27 December 2004 giant flare from SGR 1806-20 Nature vol.434 1112-1115 (2005)

理工学研究科 基礎物理学専攻 河合誠之教授

おそらく強力な磁場を伴う中性子星と考えられるSGR1806-20の2004年12月27日に発生した巨大フレアの波形解析を行い、フレアのエネルギー解放メカニズムや内部磁場に対する考察を行いました。また、星間中性水素雲の出所を明らかにする高解像度の電波スペクトルを得、スペクトル解析からSGR1806-20の直接的な距離を算定しました。なお、本論文は、国内4大学2機構、海外2大学5機関の共同研究です。

河合研究室
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=【LANDFALL】=======================================
研究室紹介冊子による3研究室のご紹介
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「LANDFALL」は、東工大の学生が編集している研究室紹介冊子で、年に3回発行されています。最新号では3研究室を紹介しており、過去の記事もWEB上でご覧いただけます。号ごとにまとめて掲載するのはもちろん、研究分野ごとにも閲覧できるよう2種類の掲載方法を採用しました。場合に応じてご活用ください。

・原子炉工学研究所 井頭政之研究室 「中性子を捉えて核心に迫る」
・生体分子機能工学専攻 岡畑・森研究室 「生体から生まれる新素材」
・社会工学専攻 中井検裕研究室 「時代と歩む都市計画」

http://www.titech-coop.or.jp/landfall/index.html
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=【新聞掲載記事】===========================================
10件の東工大研究関連記事ご紹介
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◆「代替フロン類分解装置」(日経産業新聞4/22)
総合理工学研究科 化学環境学専攻 渡辺隆行助教授

中部電力と共同で、水蒸気を10,000℃に加熱して水素と酸素からなるプラズマを生成し、これと代替フロン類反応させてCO2,CO、HFに分解する装置を開発しました。

渡辺隆行助教授は、テクノトランスファーinかわさき2005に出展します。詳細は【研究・産学連携本部からのお知らせ】をご覧ください。

関連特許:特開2004-268009
渡辺研究室

◆「金属ガラス」(日経産業新聞 4/27) 
精密工学研究所 下河辺明教授・秦誠一助手

Tg(ガラス転移温度)を有する合金(金属ガラス)は、Tg以上に加熱することでガラスのように軟らかくなり、室温に冷やすと硬くなります。これまでのシリコンを微細加工したマイクロマシンでは立体成形後に反ったり割れたりしましたが、Tgが360℃程度の金属ガラスを加熱して力を加えることで容易に立体成形でき、複雑な形状のマイクロマシンを作ることができるようになりました。

関連特許:特開2004-058261、2004-001147、2003-211395
下河辺研究室

◆「液晶光ダイオード」(日刊工業新聞4/25日、経産業新聞5/2)
理工学研究科 有機・高分子物質専攻 竹添秀男教授

新日本石油との共同研究で液晶を用いた光ダイオードを開発しました。詳細は上記「研究トピックス」をご参照下さい。

関連特許:特開2005-116980

◆「ケムジェネシス」(化学工業日報5/2)

株式会社ケムジェネシス(東工大発ベンチャー:2001年に起業)は、生理活性のある天然化合物の多数の誘導体(ライブラリー)を開発して市場に展開します。多くの誘導体の中には天然物より活性の高いものもあります。

株会社ケムジェネシス

◆「光コム研究所」(日経産業新聞5/2)

株式会社光コム研究所(東工大発ベンチャー:2002年に起業)は、一度に波長の異なるレーザー光を出力できる光源装置を販売します。最大で60波長を一度に出力でき、光波長分割多重伝送の光源としてコストとスペースの低減ができます。

株式会社光コム研究所

◆「光触媒」(日経産業新聞5/5)
理工学研究科 材料工学専攻 中島章助教授 

菌を吸着するヒドロキシアパタイトの上に多孔の酸化チタン膜を作成することで、従来の酸化チタン膜に比べて菌たんぱくを高速で分解し抗菌効果が向上しました。窓ガラスや建材表面への応用が期待され、実用化を目指します。

中島研究室

「温暖化シミュレーション」(日本経済新聞5/9)
社会理工学研究科価値システム専攻 蟹江憲史助教授

地球温暖化を防ぐために、日本は2050年に二酸化炭素などの温暖化ガス排出量を8割以上削減(1990年比)する必要があるとのシミュレーション結果を得ました。

蟹江研究室

◆「微粒子構造色材料」(化学工業日報5/9)
理工学研究科 有機・高分子物質専攻 渡辺順次教授

綜研化学株式会社との共同研究で、均一粒径の微粒子を配列させて構造色を発色するフィルムを開発しました。構造色は可視光波長程度の配列によって特定色の波長のみを強く反射するもので、退色することはありません。塗料・インク・ディスプレーなどへの応用が考えられ、今後はユーザーと連携して実用化をめざします。

◆「空気中・水中での毛髪構造観察」(日本経済新聞・中部版5/14、日経産業新聞5/16)
理工学研究科 有機・高分子物質専攻 西敏夫教授

ホーユー株式会社との共同研究で、原子間力顕微鏡を使い、大気中や水中など日常の状態での毛髪構造をナノメートルレベルでの観察に成功しました。これによって痛んだ毛髪のたんぱく質がタウリンによって修復されることも判りました。

西研究室 

◆「抗生物質耐性菌に効く抗菌剤候補」(日経産業新聞5/18)
生命理工学研究科 生物プロセス専攻 和地正明教授 北爪智哉教授

大腸菌などには繊維状につながって菌の形状を保つ、いわば骨格となるたんぱく質がありますが、このたんぱく質が繊維状につながるのを阻止し菌の増殖を抑える物質を見出しました。さらに、コンピューターシミュレーションによって、繊維の合成を妨げる機構を解明しました。

和地研究室 / 北爪研究室

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