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第26号(2006年10月)

 早いもので2006年度も下半期、今年も残り3ヶ月ですね。大学も後期の授業が始まり、夏休み明けの学生で活気づいています。先月はイノベーションジャパン大学見本市に多くの方にお越しいただきまして、誠にありがとうございました。本メールは、会場でお名刺をいただいた方にも配信しております。月に1度の東工大からのお便りとして、来月以降も引き続きお読みいただければ幸いです。

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→→→ mail@sangaku.titech.ac.jp

=目次===============================================================
【1】研究・産学連携本部からのお知らせ
 ≫ 12件のイベントのお知らせ
【2】東工大の専攻紹介
 ≫ 無機材料、金属材料を扱う専攻&研究室 PART2
【3】最新発明情報
 ≫ 今月は未公開特許情報が6件増えました
【4】新聞掲載記事
 ≫ 24件の東工大研究関連記事ご紹介
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【1】研究・産学連携本部からのお知らせ
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≫≫◆第3回大岡山ゑれきてるコンテスト
   -君は、現代の平賀源内になれるか?-

 日 時: 平成18年10月3日(火)14:00~16:00
場 所: 大岡山キャンパス ものつくり教育研究支援センター2Fホール
主 催: 東京工業大学 工学部 電気電子工学科
その他: 入場無料、事前申込み不要
詳 細: http://www.taka.ee.titech.ac.jp/elecon/

 ゑれきてるコンテストは、学部2年生を主とした電気電子工学創造実験発表会で、製作した人力発電機の積算発電量を競い合う競技会と、発電機製作に関するポスタープレゼンテーションを行います。産業界から経済的、技術的なご支援とご協力を頂く「産学連携創造性育成教育プログラム」として実施しており、産学連携教育の観点からも興味深い内容となっています。

 

≫≫◆CEATEC JAPAN2006

 日 時: 平成18年10月3日(火)~7日(土)10:00~17:00
※3日(火)のみ12:00~17:00
場 所: 幕張メッセ
主 催: CEATEC JAPAN実施協議会 他
その他: 入場料一般1,000円、学生500円(事前登録済みの場合は無料)
詳 細: http://www.ceatec.com/index.html

[講演者]理工学研究科 材料工学専攻 教授 水流 徹
[講演題目]「世界をリードする表面処理鋼板の最近の進歩」

 CEATEC JAPANは、アジア最大級の規模を誇る映像・情報・通信の国際展示会です。本学からは電子物理工学専攻の中本研究室が、東京芸術大学美術学部、長濱雅彦助教授のグループと共同で開発した香り付きアニメーション、「香る料理ゲーム」の実演を行います。会場には「匂い調合装置」も展示予定です。匂い調合装置を作ってみたい、または使ってみたいという企業の方がいらっしゃいましたら、研究室までご一報ください。

 中本研究室

 

≫≫◆エネルギー系5COE合同国際シンポジウム

 日 時: 平成18年10月5日(木)~7日(土)13:50~16:30
場 所: 日本科学未来館 みらいCANホール
主 催: 東工大21世紀COE「世界の持続的発展を支える革新的原子力」他
その他: 参加費無料、要事前申込み
詳 細: http://www.aoyama.ac.jp/research/coe/coe_5univ_symposium/index.html

 本シンポジウムは、全国エネルギー系COEの交流会議(青山学院大学、九州大学、京都大学、佐賀大学、東工大)をもとにして企画されました。各COEが有するエネルギー分野の先端技術を俯瞰し、新たな協働作業や研究アイデアの醸成を目指します。主な研究テーマは、エネルギーの発生・変換・有効利用、材料・デバイス開発です。プログラム詳細は、HPをご覧ください。

 

≫≫◆21世紀COE-CUEE、第9回都市地震防災セミナー

 日 時: 平成18年10月6日(金)14:00~16:00
場 所: 田町キャンパス キャンパス・イノベーションセンター1F
主 催: 都市地震工学センター
その他: 先着100名、参加費無料
詳 細: http://www.cuee.titech.ac.jp/Japanese/Events/Data/seminar_061006.html

 本セミナーは、21世紀COE「都市地震工学の展開と体系化」(CUEE)の教育・研究・普及活動の一環として、都市地震工学センターが主催するものです。毎回地震防災にかかわる重要課題や問題点を分かりやすくご紹介し、研究成果の社会への普及還元に努めております。

<プログラム>

(1)統合研究院 ソリューション研究機構 山田 哲 助教授
  「鉄骨ビルの耐震設計における問題点と将来の展望」(60分)

(2)情報理工学研究科 情報環境学専攻 大佛 俊泰 助教授
  「人間行動分析からの都市地震防災計画へのアプローチ」(60分)

 

≫≫◆2006産学官技術交流フェア

 日 時: 平成18年10月11日(水)~13日(金)10:00~17:00
※最終日のみ16:30まで
場 所: 東京ビッグサイト
主 催: 日刊工業新聞社
その他: 入場無料
詳 細: http://www.nikkan.co.jp/eve/06sangakukan/index.html

 産学官の「シーズ」と「ニーズ」のマッチングをテーマとした技術交流フェアが行われます。本学からは、電子物理工学専攻の中本高道助教授が嗅覚ディスプレイの実演を行います。パテントソリューションフェア2006も同時開催いたしますので、併せてご覧ください。

 

≫≫◆パテントソリューションフェア2006(旧特許流通フェアin東京)

 日 時: 平成18年10月11日(水)~13日(金)10:00~17:00
※最終日のみ16:30まで
場 所: 東京ビッグサイト 東展示3ホール
主 催: 特許庁、関東経済産業局
その他: 入場無料
詳 細: http://www.psf2006.com/

 本フェアは、実用化を求める特許技術保有者がビジネスプラン等のプレゼンテーションを行うことで、金融機関、知財業者、ライセンシー候補企業などからのビジネス化における各種支援を募るものです。理工学振興会(東工大TLO)は、嶋田隆一教授の特許(磁気エネルギー回生スイッチ)をご紹介予定です。

 

≫≫◆第23回大田区との技術交流セミナー

 日 時: 平成18年10月12日(木)18:00~20:00
場 所: 大田区産業プラザ(PiO)4F 交流サロン
主 催: 大田区産業振興協会、理工学振興会(東工大TLO)
その他: 参加費無料、要事前登録
詳 細: http://www.pio.or.jp/news/2006_07/18_semi23/

[講演者]理工学研究科 機械制御システム専攻 助教授 塚越 秀行

[講演題目]流体制御システムの新展開とそのロボティックスへの応用

 大田区との技術交流セミナーでは、月替わりで本学教員が最新テクノロジーをご紹介しています。今月のセミナーは、映像と音声を使用した親しみやすい内容となっておりますので、お気軽にご参加ください。

 

≫≫◆第4回学術・研究公開-産学連携の新しいスキームを求めて-

 日 時: 平成18年10月27日(金)10:00~17:00
場 所: すずかけ台キャンパス
主 催: 東京工業大学
その他: 入場無料、見学自由
詳 細: http://www.msl.titech.ac.jp/event/open_campus/

 今年で4回目を迎える学術・研究公開では、研究室公開だけでなく、新企画として産学連携相談会や、パネルディスカッションを行う予定です。

 

<パネルディスカッション -産学連携の新しいスキームを求めて->

 各界の有識者により産学連携の新しいスキームについてプレゼンテーションと討論を行います。シーズ・ドリブンのプッシュ型イノベーション、ニーズ・ドリブンのプル型イノベーション等への期待と課題にも触れる予定ですので、多数のご来場をお待ちしております。

会 場: すずかけホールH2棟3F
時 間: 15:00~17:00
 モデレーター: 東京工業大学 監事 西村吉雄
パネリスト: 三菱電機株式会社 常務執行役開発本部長 久間和生氏
東京工業大学 教授 近藤建一
東京工業大学 教授 原 亨和
東京工業大学 特任教授 渡辺 孝
東京工業大学 研究・産学連携本部長代理 香取和之

 

<産学連携相談会>

 会 場: フロンティア創造共同研究センターS2高層棟1F
(東工大新技術コーナー内)
時 間: 10:00~17:00

 産学連携相談会では、研究・産学連携本部員が企業の皆さまの研究シーズ探索をお手伝いしたり、産学連携メニューのご紹介をいたします。ご希望の方は相談希望時間、相談事項、連絡先をご記入の上、メールをお送りください。

 

≫≫◆21世紀COE-INES、工大祭公開トークセミナー
-エネルギー・環境危機に原子力は?-

 日 時: 平成18年10月28日(土)13:00~15:00
場 所: 大岡山キャンパス 原子炉工学研究所 北2号館6階会議室
主 催: 21世紀COE「世界の持続的発展を支える革新的原子力」(INES)
その他: 入場無料、事前申込み不要
詳 細: http://www.nr.titech.ac.jp/coe21/events/index.html

 21世紀COE-INESは、工大祭に併せて公開トークセミナーを行います。地球温暖化や異常気象、オイルピークといった問題を抱える中での原子力エネルギーの役割、原子力の抱える問題について意見交換を行うほか、現在研究中の革新的原子力研究を紹介いたします。お問い合わせは、原子炉工学研究所COE-INE事務局(tel:03-5734-3992)までお願いいたします。

 

≫≫◆東京工業大学オープンキャンパス&工大祭2006

 日 時: 平成18年10月28日(土)~29日(日)
場 所: 大岡山キャンパス
主 催: 東京工業大学
詳 細: http://koudaisai.jp/
http://www.gakumu.titech.ac.jp/nyusi/etc/2006open.pdf

 工大祭は、毎年10月下旬に大岡山キャンパスで行われる学園祭です。模擬店、講演会、ミスコン、フリーマーケット、お笑いライブなど、学生の熱気溢れる2日間です。同時開催されるオープンキャンパスでは、普段は覗けないような研究室を一挙公開しますので、東工大らしさを存分に感じていただければと思います。

 

≫≫◆慶応大×東工大2006若手フォーラム

 日 時: 平成18年10月30日(月)
場 所: 慶應義塾大学 矢上キャンパス 創想館2Fマルチメディアルーム
主 催: 慶應義塾大学COE「機能創造ライフコンジュゲートケミストリー」
東京工業大学COE「産業化を目指したナノ材料開拓と人材育成」
その他: 参加費無料、事前申込み不要
詳 細: http://wakate.coe-material.titech.ac.jp/index.html

 慶応大と東工大のCOEは、学生の企画・運営による合同若手フォーラムを共催します。昨年に引き続き2回目の開催となる本フォーラムは、「若手研究者の思い描く未来」を本年度のテーマとしています。昨年以上に学術分野の壁を越えた交流を進め、拠点代表講演、若手研究者の招待講演、ポスタープレゼンテーションなどより充実した内容となっています。

 

≫≫◆東京工業大学精密工学研究所知財シンポジウム
-半導体における知財戦略-

 日 時: 平成18年11月10日(金)9:30~19:00  
場 所: はまぎんホール ヴィアマーレ(横浜)
主 催: 精密工学研究所、研究・産学連携本部
その他: 要事前申込み(11/8締切、先着250名)
詳 細: http://www.semiconductorportal.com/tit/

 本シンポジウムでは、半導体産業に関し、知財評価に焦点を当て、各専門家の立場から実務における姿勢・取組を紹介いたします。また、半導体関係者にとって、どのような知的財産を取得し、どのように活用すべきなのかを検討する情報収集・意見交換の場とすることを主眼としております。多彩な講演者を揃えておりますので、お聞き逃しなく。

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【2】東工大の専攻紹介
   無機材料、金属材料を扱う専攻&研究室 PART2
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 今回の紹介は先月号に続いて、無機材料、金属材料を対象に研究している研究室です。先月は材料として応用面に近い研究をしている研究室の紹介としましたが、今回は、これら材料の物理的性質、物性を理論的に研究している研究室を中心に前回紹介できなかった研究室を紹介します。多くの研究科、専攻、研究所で研究されています。

 メールではリンクが貼れていませんが、研究・産学連携本部HPのメールマガジンバックナンバーでは、教授や助教授の氏名をクリックすると各研究室のHPに行けるようリンクを貼ってありますので、ご活用ください。

 また、以下のサイトから教員名を検索することも可能です。

教員検索サイト

 

理工学研究科 物性物理学専攻

  • 安藤恒也教授
  • カーボンナノチューブの電気伝導、光応答、磁場効果、量子効果
  • 斎藤晋教授
  • フラーレン・ナノチューブ、新Si半導体・超伝導体、金属クラスター
  • 高柳邦夫教授、山本直紀助教授
  • 量子コンタクト、ナノワイヤ、カイラル・ナノチューブ
  • 田中秀数教授
  • 無機結晶の磁化プラトー、スピンギャップ系の磁気励起、不純物誘起反強磁性
  • 吉野淳二教授
  • スピンエレクトロニクス用新物質の創成、磁性体表面ナノ構造の形成
理工学研究科 物質科学専攻 理工学研究科 材料工学専攻 総合理工学研究科 物質科学創造専攻
  • 吉本護教授
  • 薄膜ナノテクノロジー(酸化物、半導体、超伝導、ダイヤモンド)、太陽電池
  • 和田裕之助教授
  • 光学ナノ粒子の合成・評価・応用、光学材料/プロセス、光MEMS
総合理工学研究科 材料物理科学専攻
  • 三島良直教授、木村好里助教授
  • 金属間化合物の組織・構造制御による耐熱構造用材料、熱電半導体
  • 加藤雅治教授
  • 機能及び構造材料の組織と性質、力学的性質と相変態、微粒子や薄膜の材料科学
  • 尾中晋教授
  • 材料の力学物性、複相材料の高強度化、材料組織の形成と遷移、変形と破壊の理論解析
  • 熊井真次教授
  • 金属材料の力学的特性(強度・疲労・破壊)と製造プロセス・組織との関係
  • 梶原正憲助教授
  • 電子デバイス用導電性合金、解析反応拡散による超伝導合金の開発
  • 平山博之教授
  • 表面界面の構造と局在電子状態、ナノ構造による量子閉じ込め
  • 八島正知助教授
  • 高温での構造物性/結晶構造解析、中性子/放射光X線回折/散乱、無機系新素材
資源化学研究所 応用セラミックス研究所
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【3】最新発明情報:特許情報公開のご案内
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 研究・産学連携本部のHPでは、特許情報をご紹介しています。今月は未公開特許情報が6件増えました。それ以外にも公開特許情報、登録特許情報をお知らせしています。詳しくはHPをご覧ください。

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【4】新聞掲載記事
   24件の東工大研究関連記事ご紹介
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≫≫◆包接・放出機能を有する環状PMMA
(化学工業日報 8/21)

理工学研究科 有機・高分子物質専攻 斎藤礼子助教授

シクロデキストリンを鋳型にして環状のPMMAオリゴマーを合成することに成功しました。この環状オリゴマーは疎水場を形成し、DHA、DHAエステル、コレステロールなどを包接することができます。この環状オリゴマーは賛成条件下で環状がつぶれ、内部の包接物を放出します。こうした性質を使って、化合物の運搬など色々な場面で使われることが期待されます。

 ・斎藤研究室

≫≫◆魚介類の煮汁などからDHAやタウリンを分離回収
(日経産業新聞8/21)
総合理工学研究科 化学環境学専攻 中野義夫教授

多孔質シリカ粒子の孔に付着させたポリアクリルアミドを用いて、廃液からアルブミンを回収する方法を開発しました。ポリアクリルアミドは温度に依存して構造変化を起こして帯電荷が変化するため、温度を変化させることで電荷を有するアルブミンを吸着・脱着するものです。食品加工工場などで廃棄処分されていた煮汁などからDHAやタウリンなどの栄養価の高い物質の回収にも応用ができるものです。シリカ粒子に付着させているため、繰り返し使用できる利点があります。

 ・中野研究室

 

≫≫◆80度以上で駆動する半導体レーザー
(日経産業新聞8/22)
量子ナノエレクトロニクス研究センター 荒井滋久教授

LSI内での情報を光でやりとりする際に必要な、LSI内で駆動可能な小型半導体レーザーを開発しました。従来15℃程度で光励起駆動する半導体レーザーはありましたが、今回のものは、実用的な85度で安定に駆動します。インジウム・ガリウム・ヒ素・リンの配合量を工夫したもので、必要な駆動用の光量も従来の10分の1程度です。

 ・荒井研究室
  関連特許: 特許2034899

 

≫≫◆ノートパソコンサイズの匂い再生装置
(日経産業新聞8/23)
理工学研究科 電子物理工学専攻 中本高道助教授

基本となる32の香りを入れた小さい容器を用意し、電磁弁の開閉でそれからの揮発物質の量を制御し、多くの香りを出すことのできる装置を開発しました。実在するものの香りを分析して再現することも、新規の組み合わせで新しい香りを作り出すこともできます。制御装置・香りの容器を合わせてもノートPC程度の大きさで、アミューズメントや香料会社の香料開発向けに実用化を目指します。

 ・中本研究室
  関連特許:特願2006-108205、
       特開2005-337816、2005-249634、2005-043072、
       特許3722000、3331371

 

≫≫◆燃料に固体炭素を用いる燃料電池
(日経産業新聞8/24)
炭素循環エネルギー研究センター 伊原学助教授

高温のセラミックス(燃料極)に炭化水素系燃料を供給すると固体炭素が析出します。この固体炭素と対極(空気極)から電解質膜を通して供給する酸素を反応させることで発電のできる新しい燃料電池を開発しました。電解質膜はセリア系セラミックスで酸化物イオンを通します。出力密度は直接メタノール燃料電池(DMFC)と同レベルですが、より小型化が可能です。

 ・伊原研究室

 

≫≫◆DNAの仕組みが学べるカード
(産経新聞8/24)

生命理工学部では、カリキュラムの一環として、バイオに関する様々なテーマを小・中学生にもわかりやすく教えるための教材を開発し、その完成度を競う「東工大バイオコンテスト(通称:バイオコン)」を開催しています。2005年度に優勝した「DNAのカードゲーム」が教材として実際に販売されることになりました。これは、DNAの暗号である塩基配列とアミノ酸の関係(セントラルドグマのしくみ)を、ゲームを通じて学ぶことができるカードゲームです。販売元は、本学と東京薬科大学の学生が立ち上げたベンチャー企業「株式会社リバネス」です。

 ・株式会社リバネス 
  カードゲームの購入

 

≫≫◆国際産学連携組織「東工大国際バイオフォーラム」
(日刊工業新聞8/25)
生命理工学研究科

2002年に発足した「東工大国際バイオフォーラム」は、生命理工学研究科の複数の教員が日本企業や外国大学との情報交換を支援しているもので、12社の企業が参加しています。国内外の研究組織等との繋がりを作りつつ、企業との共同研究を生み出すことが出来ます。この仕組みを用いることで、これまでの倍以上の共同研究が生まれています。

 

≫≫◆カリックスアレーンを瞬時に合成することに成功
(化学工業日報8/28)
理工学研究科 有機・高分子物質専攻 小西玄一助教授

環状フェノール4量体であるカリックスアレーンはホストゲスト化合物、分析試薬、センサーなど応用用途の広い化合物です。従来この化合物はフェノール基が2つあるレゾルシノールとアルデヒドを酸存在下で加熱することで合成していましたが、時間がかかる、精製に手間がかかるなどの欠点がありました。今回、小西助教授らは、レゾルシノールジメチルエーテルとアルデヒドの酢酸溶液に強酸を滴下することにより短時間で合成でき、精製も容易な合成法を見出しました。

 

≫≫◆鉄を含む超電導体
(日経産業新聞8/28)
フロンティア創造共同研究センター 細野秀雄教授

鉄イオンを含んだ新たな層状構造の酸化物 LaOFeP が超伝導体になることを見出しました。これは、従来の銅イオンを含む層状ペロブスカイト構造の酸化物高温超伝導体とは異なる結晶構造を持つ、新しい超伝導体です。この超伝導転移温度は4K程度と低温ですが、構成元素の種類や組成比を変化させることで電気的・磁気的特性を大きく変化させ、超伝導転移温度を飛躍的に向上できる可能性があります。銅以外の遷移金属イオンを含む新しい超伝導体の発見は、酸化物における超伝導出現機構の解明にも役立つものと期待されます。

 ・細野研究室

 

≫≫◆一度に複数の遺伝子を分析する手法を開発
(日本経済新聞8/28朝刊)
総合理工学研究科 知能システム科学専攻 木賀大介助教授

検査対象の遺伝子によって量が変化したRNAに特異的に結合する人工DNAを用いて、結合したDNAを種類別にビーズで集めて分析する手法を開発しました。非常に信頼性の高い手法で、また、極微量の血液で一度に300種類のRNAについて検査することが可能です。癌や神経疾患などの早期発見に役立つ技術であり、実用化を目指しています。
本研究は、東京大学 陶山明教授、東京理科大学、オリンパスとの共同研究成果です。

 ・木賀研究室

 

≫≫◆廃棄物中の微量の金を回収
(日経産業新聞8/29)
資源化学研究所 竹下健二助教授

現在、電子部品などの廃棄物中の金を回収していますが、回収後の残溶液にも金10ppm程度の金が含まれています。この金を回収する技術として、金イオンと錯体を形成するアゾ化合物を用いた方法を開発しました。このアゾ化合物は、紫外線を照射すると金イオンと錯体を形成する構造になり、可視光を照射することで金イオンを放出する構造をとるので、光の照射で容易に金の回収ができ、アゾ化合物は繰り返して使用することが出来ます。

 ・竹下研究室

 

≫≫◆多孔質シリカの孔表面に炭素を付着
(日経産業新聞8/30)
資源化学研究所 横井俊之助手

棒状のシリカ粒子の縦方向の孔(直径6~9nm)の内側表面に炭素を付着させる技術を開発しました。シリカ粒子孔にアルミニウムをつけた後、アルコール中で加熱焼成するものです。炭素の疎水的雰囲気を利用して生体分子の吸着剤への応用、触媒用途への応用などが期待されます。本研究は、東京大学 大久保達也教授との共同研究成果です。

 ・辰巳研究室

 

≫≫◆1種類の制震装置で揺れを大幅に減少
(日本経済新聞9/1朝刊)
応用セラミックス研究所 笠井和彦教授

大林組と共同で、風による建物の小さな揺れも大地震による大きな揺れも1種類の装置で低減できる制震装置を開発しました。従来は、2種類の装置が必要でしたが、この装置には小さな揺れのエネルギーを吸収するゴムと摩擦力を発生してブレーキを掛ける部分を兼ね備えてあり、揺れがあった場合に自動的にどちらかの部分が働くようになっています。設備費を従来の4割減らすことが出来ます。

 ・笠井研究室 
  関連特許:特開2001-342749、

 

≫≫◆新型高速炉用の材料開発
(日本経済新聞9/4朝刊)
原子炉工学研究所 高橋実助教授

新型の高速原子炉では、冷却に事故の起こりにくい鉛ビスマス合金を用いますが、配管や燃料棒を腐食させやすい欠点があります。高橋助教授らは、ステンレス鋼の表面に鉄とアルミニウムを同時に蒸着させることで、鉛ビスマスに腐食されにくい材料を開発しました。これにより冷却剤の使用可能範囲が従来の550度から700度まで上りました。

 ・高橋研究室

 

≫≫◆規則的に配列するシリカナノ粒子
(日経産業新聞9/5)
資源化学研究所 辰巳敬教授、横井俊之助手

ナノメートルサイズのシリカ粒子が規則正しく配列した構造の材料を開発しました。これは、シリカ粒子を作成する際にアミノ酸のリシンを共存させることにより、結晶化過程で粒子径が揃い、自己組織的に粒子が並ぶものです。粒子径が揃っていることで、研磨剤などへの利用も可能で、また、粒子の隙間に触媒を埋めてからシリカを溶解することで、逆に規則正しい孔構造を有する触媒を作成することも出来ます。本研究は、東京大学 大久保達也教授との共同研究成果です。

 ・辰巳研究室
  関連特許:特開2006-248845

 

≫≫◆ブログの分析-検索エンジン
(日刊工業新聞9/8、9/14)
精密工学研究所 奥村学助教授

インターネット上のブログ専用の検索エンジン「ブログウォッチャー」を開発しました。これは、ある商品に対するインターネット上への書き込みにおけるその商品への評価が肯定的か否定的かなどをチェックし、肯定/否定の割合の表示をはじめとした色々な自動解析を行うものです。ネット上の世論の分析として強力なツールです。現在は、Web上に無料で開放しています。

 ・奥村研究室
  関連特許:特開2006-260597

 

≫≫◆医薬品開発を効率化する装置
(信濃毎日新聞9/9朝刊)
生命理工学研究科 生命情報専攻 半田宏教授

多摩川精機株式会社は、半田教授の開発したナノ磁性微粒子を含む試薬を、自動的に吸い上げて一度に何種類ものたんぱく質とそれぞれ混ぜ合わせ、候補となる医薬品とたんぱく質との反応を一度に確認できる装置を開発しました。これまでの手作業に比べると飛躍的に効率良くまた精度良く医薬品の開発に利用できるものです。

 ・半田研究室

 

≫≫◆欠陥が少ないメッキ技術
(日経産業新聞9/12)
精密工学研究所 肥後矢吉教授、曽根正人助教授

超臨界状態の二酸化炭素を利用してニッケル・リンを銅基板にメッキする方法を開発しました。この方法では、従来の電界メッキや無電界メッキでは得られない、ひび割れなどの欠陥が少ない表面を作ることが可能になりました。これは、超臨界状態の二酸化炭素に粘度を下げる効果があること、一緒に用いる界面活性剤によりニッケル溶液が微粒子上に基板表面に付着することによります。

 ・肥後・曽根研究室

 

≫≫◆誘電性液体を用いた伸び縮みして動くマイクロロボット
(日刊工業新聞9/13)
精密工学研究所 横田眞一教授、竹村研治郎助手

デカン二酸ブチルなどの、電圧を掛けるとその方向にジェットが生じる誘電性液体(電界共役流体)を用いて、ミミズのようなロボットを開発しました。ロボットは、複数の伸縮性セルを繋げた構造で、セル内のタンクに電界共役流体を入れて電極を差し込んであります。電圧をかけるとジェットが生じてタンクから液体が飛び出してセルを膨張させます。それぞれのセルを順番に伸縮させていくことでロボットが動くものです。原子炉の細管、ガス管、水道管の内側からの点検などへの応用が期待されます。

 ・横田研究室 
  関連特許:特開2006-132569、特許3718482

 

≫≫◆ナノサイズの銀粒子を用いて色素増感太陽電池の変換効率向上
(日経産業新聞9/15)
炭素循環エネルギー研究センター 伊原学助教授

色素増感太陽電池では、有機色素を付着させた酸化チタンを用いることで広い範囲の波長の光エネルギーを電気に変換させています。伊原助教授らは、酸化チタンに銀のナノ粒子を担持させることで、ナノ粒子の表面プラズモンによる局所電場増強効果で色素の吸収係数を大幅に改善しました。これにより、電池のエネルギー変換効率が1.5%から2.5%に向上したものです。

 ・伊原研究室

 

≫≫◆酸化セリウムの原子レベルでの構造を解明
(日刊工業新聞9/18)
総合理工学研究科 材料物理科学専攻 八島正知助教授

次世代の燃料電池のイオン伝導体に使用することが期待されている酸化セリウムの構造を原子レベルで解明しました。酸化物系燃料電池は高温状態で使用しますので、中性子回折装置を高温で使用できるように設定して構造解析を行いました。1000℃以上の高温で酸化物イオンが広がっている状態が可視化できました。こうした解析結果はイオン伝導のメカニズムの体系化につながると期待されます。

 ・八島研究室

 

≫≫◆加工用レーザーを光ファイバーに通す技術
(日経産業新聞9/19)
理工学研究科 機械物理工学専攻 戸倉和教授

光ファイバーの内部にパルスレーザー光を通すことで、シリコンやサファイアなどにレーザーを用いた穿孔などの加工を施す時に物質の奥まで加工することが可能になりました。

 ・戸倉研究室

 

≫≫◆DNAコンピューターの仕組みを応用して複数のSNPを一度に判定
(日経産業新聞9/19)
総合理工学研究科 知能システム科学専攻 木賀大介助教授

病気の発症などに関連している遺伝子の一塩基多型(SNP)を短時間に効率よく検査する方法を開発しました。検査対象のDNAをRNAに変換して、それを鋳型として計算用DNAと結合させます。同時並行で幾つかの計算を行うことで、複数のSNPの有無を短時間で判定できます。これまで、大変に複雑で手間のかかったSNP有無の判定が1時間程度で患者のベッドサイドで行えます。2、3年後の実用化をめざしています。
本研究は、東京大学 陶山明教授、オリンパスなどとの共同研究成果です。

 ・木賀研究室

 

≫≫◆廃プラスチックから水素を製造
(日経産業新聞 9/20)
総合理工学研究科 環境理工学創造専攻 吉川邦夫教授

燃料電池の原料となる水素を廃プラスチックから製造する装置を開発しました。プラスチックを熱分解してガス化した後に触媒反応器に送り、水蒸気を加えて加熱すると、水素が高割合の混合ガスが得られます。10月からペットボトルのリサイクル工場で実証運転を行う予定です。

 ・吉川研究室

 

※本学教員の所属・肩書きは、2006年9月1日現在のものです。

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