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第27号(2006年11月)

 皆さまこんにちは。さて先月は、大岡山キャンパスでは工大祭、すずかけ台キャンパスでは学術・研究公開が催され、共に多くの方々にお越しいただくことができました。年に2回の研究室公開をシーズ発掘の機会の一つとして利用していただければ幸いです。さて、今月のメルマガは執筆者の都合により専攻紹介はお休みとさせていただきました。来月号にぜひご期待ください。

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→→→ mail@sangaku.titech.ac.jp

=目次===============================================================
【1】研究・産学連携本部からのお知らせ
≫ 9件のイベントのお知らせ
【2】最近の研究成果
≫ 1件の研究成果のご紹介
【3】新聞掲載記事
≫ 11件の東工大研究関連記事ご紹介
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【1】研究・産学連携本部からのお知らせ
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≫≫◆第24回大田区との技術交流セミナー

 日 時: 平成18年11月9日(木)18:00~20:00
場 所: 大田区産業プラザ(PiO)4F 交流サロン
主 催: 大田区産業振興協会、理工学振興会(東工大TLO)
その他: 参加費無料、要事前登録
詳 細: http://www.pio.or.jp/news/2006_10/16_semi/index.htm

[講演者]情報理工学研究科 情報環境学専攻 清水 優史 教授
[講演題目]「シミュレーションを支える実験とその装置設計の関連」

大田区との技術交流セミナーでは、月替わりで本学教員が最新テクノロジーをご紹介しています。どなたでもご参加いただけますので、お気軽にお越しください。

 

≫≫◆社会イノベーションへのスプリングボード

 日 時: 平成18年11月9日(木) 18:30~21:00
場 所: 田町キャンパス キャンパス・イノベーションセンター
詳 細: http://www.soc.titech.ac.jp/event/GP/Inovation%20Symoisium.html

 社会工学専攻では、社会イノベーションの実践的リーダーを志す人材育成を目的として2006年4月、大学院博士課程にノンプロフィットマネジメントコースを設置しました。社会イノベーションに関する研究拠点となることを目指し、理論と実践を踏まえた研究を推進していく予定です。

 今回は、下記3名をパネリストとしてシンポジウムを企画し、当コースへの入学ガイダンスも併せて行います。

<パネラー>
市民バンク 片岡勝氏
NPOフローレンス 駒崎弘樹氏
(有)水野雅男地域計画事務所 博士課程社会人学生 水野雅男氏
<コーディネーター>
東京工業大学 社会工学専攻  渡辺 孝 特任教授

 

≫≫◆東京工業大学精密工学研究所知財シンポジウム

 日 時: 平成18年11月10日(金)9:30~19:00
場 所: はまぎんホール ヴィアマーレ(横浜)
主 催: 精密工学研究所、研究・産学連携本部
その他: 要事前申込み(11/8締切、先着250名
詳 細: http://www.semiconductorportal.com/tit/

 本シンポジウムでは、半導体産業に関し、知財評価に焦点を当て、各専門家の立場から実務における姿勢・取組を紹介いたします。また、半導体関係者にとって、どのような知的財産を取得し、どのように活用すべきなのかを検討する情報収集・意見交換の場とすることを主眼としております。講演者として、本学教員以外にも中田宏氏(横浜市長)、Anup K. Thakur氏(インド経済商務公使)、田中信義氏(キヤノン株式会社 専務取締役、知的財産法務本部長)らを予定しています。

 

≫≫◆21世紀COEプログラム「フォトニクスナノデバイス集積工学」
特別シンポジウム(大川賞受賞記念講演)

 日 時: 平成18年11月21日(火)15:30~18:00、18:00~20:00(交流会)
場 所: 大岡山キャンパス デジタル多目的ホール
主 催: 21世紀COEプログラム「フォトニクスナノデバイス集積工学」
その他: 参加費無料(交流会:3,000円)、要事前申込み(11/14締切)
詳 細: http://www.coe21-pni.titech.ac.jp/event/okawasymp-2006.pdf

 ルーセントテクノロジー・ベル研究所のHerwig Kogelnik博士と本学名誉教授の末松安晴博士の大川賞受賞を記念し、両博士をお招きして特別シンポジウムを開催します。末松博士は、「動的単一モード半導体レーザ創案と長距離・超高速光ファイバ通信への先導的研究」への貢献によって今回の受賞にいたりました。

<大川賞>http://www.okawa-foundation.or.jp/oka/index.html

 

≫≫◆第2回 COE-INES 国際シンポジウム、INES-2

 日 時: 平成18年11月26日(日)~30日(木)
場 所: パシフィコ横浜
主 催: 1世紀COEプログラム「世界の持続的発展を支える革新的原子力」
(COE-INES)、理工学研究科原子核工学専攻、総合理工学研究科創造
エネルギー専攻、革新的原子力研究センター(CRINES)
その他: 参加費有料(学生無料)、要事前申込み
詳 細: http://www.lhweb.jp/coeines2/registration.html

 21世紀COEプログラム「世界の持続的発展を支える革新的原子」は、5日間にわたって国際シンポジウムを開催します。また、12月1日にサテライトミーティングを行いますので、詳細についてはHPをご覧ください。

 

≫≫◆社会理工学研究科創設10周年記念式典・記念祝賀会

 日 時: 平成18年11月29日(水)13:30~19:45
場 所: 大岡山キャンパス 西9号館
デジタル多目的ホール、コラボレーションルーム
主 催: 社会理工学研究科10周年記念事業実行委員会
詳 細: http://www.dst.titech.ac.jp/index-j10th-syakai.html

 社会理工学研究科は、今年で創設10周年を迎えました。これを記念として、記念式典・記念祝賀会及び4専攻主催連続記念講演会を行います。記念式典では牟田博光研究科長の講演や、パネルディスカッションを予定しています。

 

≫≫◆第48回東工大現代講座
「ポンペイの魅力とソンマ・ヴェスヴィアーナの発掘」

 日 時: 平成18年11月29日(水) 14:30~
場 所: 大岡山キャンパス 70周年記念講堂
主 催: 東京工業大学
その他: 入場無料、定員600名(先着順)
詳 細: http://www.libra.titech.ac.jp/gendai/48/

 国立西洋美術館館長の青柳正規氏を講師としてお迎えします。ヴェスヴィオ火山と都市のあり方についてお話いただくと同時に、日本隊が発掘調査を行っている北山麓のソンマ・ヴェスヴィアーナの新発見についてもご紹介いただく予定です。ヴェスヴィオ火山は標高1,270メートルの低い山で、南イタリアの中心都市ナポリの南西約15キロに位置し、ほぼ500年に一度の周期で大噴火が繰り返されています。

 

≫≫◆21世紀COEプログラム「分子多様性の創出と機能開拓」
最終成果報告会

 日 時: 平成18年12月1日(金)10:30~16:30
場 所: 如水会館 スターホール
主 催: 21世紀COEプログラム「分子多様性の創出と機能開拓」
その他: 参加費無料(懇親会:7,000円)、要事前申込み
詳 細: http://www.coechem6.titech.ac.jp/event1.htm

 本COEプログラムは、山本隆一教授を拠点リーダーとし、2つのキャンパス(大岡山、すずかけ台)の化学系6専攻の連携によって行われています。報告会では、以下5名が講演予定です。

理化学研究所 茅 幸二 所長
京都大学 大学院理工学研究科科学専攻 斎藤 軍治 教授
総合理工学研究科 物質電子化学専攻 原 亨和 教授
理工学研究科 化学専攻 石谷 治 教授

 

≫≫◆21世紀COEプログラム「フォトニクスナノデバイス集積工学」
最終成果報告シンポジウム

 日 時: 平成18年12月4日(金)9:30~20:15
場 所: 虎ノ門パストラル 鳳凰西の間
主 催: 21世紀COEプログラム「フォトニクスナノデバイス集積工学」
その他: 参加費無料(懇親会費:2,000円)、要事前申込み(11/27締切)
詳 細: http://www.coe21-pni.titech.ac.jp/event/symposium2006.htm

 本COEの最終成果報告シンポジウムは、3つのセッション(共通基盤技術、ブロードバンドインターフェイス、グローバルインターフェイス)に別れており、招待講演、COEメンバーによる講演、ポスターセッションを行います。招待講演では、井筒雅之氏(NICT)、久間和生氏(三菱電機)、秋葉重幸氏(KDDI研究所)の3名をお招きいたします。

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【2】最近の研究成果のご紹介
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≫≫◆鋳型抜きでRNAを合成する反応メカニズム
"Complete crystallographic analysis of the dynamics of CCA sequence addition" Nature Vol.443 pp956 (2006)

生命理工学研究科 生命情報専攻 濡木理教授、沼田倫征助手
バイオ研究基盤支援総合センター 深井周也助教授

 DNAを鋳型に使わずに直接合成されるtRNA(転移RNA)配列の一部(CCA配列)の合成メカニズムを明らかにしました。X線結晶構造解析などを用いて、酵素の反応過程における詳細な分子機構を解明したもので、この反応では、酵素の構造が劇的に変わりつつRNAが合成されることが分かりました。この成果により、鋳型を用いずに目的の配列を持つRNAを合成する酵素の開発、新規機能性たんぱく質の合成に結びつく可能性があります。
なお、本論文は産業技術総合研究所の富田耕造氏との共著です。

 ・濡木研究室

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【3】新聞掲載記事
11件の東工大研究関連記事ご紹介
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≫≫◆温度依存性のない高比誘電率高容量コンデンサー材料
(日刊工業新聞9/22)
総合理工学研究科 物質科学創造専攻 舟窪浩助教授

 これまでのコンデンサーは、薄膜化すると比誘電率が低下するため、より小型で高機能化を追求する電子機器の開発を難しくしていました。舟窪助教授らは、現在主流のコンデンサー材料であるペロブスカイト化合物を酸化ビスマス層で挟んだ構造の新規材料を開発しました。この材料は、厚さ15ナノメートル程度の薄膜でも比誘電率を200以上の一定に保つことができ、また、温度依存性・電圧依存性がほとんどないという特長もあります。DRAMやMOS-FET用、温度変化の激しい自動車のエンジンルーム向けなどの新たなコンデンサーに応用することが期待されます。本研究は、産業技術総合研究所との共同研究成果です。

 ・舟窪研究室
・関連特許:特開2006-073275

 

≫≫◆光触媒反応用マイクロリアクター
(化学工業日報9/25)
理工学研究科 物質科学専攻 市村禎二郎教授
理工学研究科 化学専攻 松下慶寿助手

 マイクロ流路内壁に、光触媒を焼成することによって薄膜を形成しました。反応場の壁に薄膜として固定したため、光の散乱、吸収が起こらず反応領域全体に均質な光照射ができ、中間生成物や触媒との分離が不要になります。これまでに、有機化合物の酸化・還元反応は極めて短時間に高効率で起こることが判明しました。今後、選択的有機合成反応への応用などに取組みます。

 ・市村研究室

 

≫≫◆低温排熱を利用できる蓄熱材(日経産業新聞9/26)
原子炉工学研究所 劉醇一助手

 ごみ焼却場などで発生する低温(250~300℃)排熱を再利用できる蓄熱材を開発しました。金属水酸化物に熱を加えると金属酸化物と水になり、この金属酸化物を貯蔵しておいて水を加えると発熱しながら金属水酸化物になることを利用して、廃熱を一時的に貯めて必要時に熱を取り出すものです。これまで、マグネシウム化合物で350℃以上の熱を加えて酸化物とすること、すなわち350℃以上の高温を蓄熱することは知られていましたが、今回、複数の金属を含む材料で低温の蓄熱を可能にしました。2、3年後の実用化をめざします。

 ・加藤研究室(劉助手所属研究室) 

 

≫≫◆有機ハイブリッド型制振材料を使用した音質改善シール
(化学工業日報9/27)
理工学研究科 物質科学専攻 住田雅夫教授

 住田教授が開発した特定の有機高分子と有機低分子の複合材料である制振材料を使用した音質改善シール「PHONE ART(フォンアート)」が、木曽興業から販売されました。木曽興業は、これまで同材料を使った高級オーディオ向けの製品を販売してきましたが、今回、携帯オーディオ用にデザイン性にも優れたシールにしたものです。この材料は、振動エネルギーを電気エネルギーに変換、最終的には熱エネルギーに変換して音を吸収します。また、作成方法によって吸収する音の周波数が変化します。

 ・住田研究室
・関連特許:特願2005-128389 特開2005-298704、2003-003125、2002-213527

 

≫≫◆省エネルギー板ガラス製造工程
(日経産業新聞9/28)
総合理工学研究科 化学環境学専攻 渡辺隆行助教授

 プラズマを用いた板ガラス製造工程を開発しました。二酸化ケイ素、炭酸塩、硫酸塩などのガラス原料を有機溶媒に溶かした後、摂氏数百℃で霧状にすると、溶媒が蒸発するとともに原料が微粒子になります。これをアルゴン・酸素のプラズマ内に導入することで、数ミリ秒で均質に混ざり、合板ガラスが製造されるものです。この工程で板ガラスを製造すると、製造に必要なエネルギーがこれまでの工程より6割低減できます。この研究は、物質・材料研究機構、ニューガラスフォーラム、旭硝子、東洋ガラスとの共同研究です。

 ・渡辺研究室 
・関連特許:特開2006-199549

 

≫≫◆ナノサイズの銀粒子を用いて色素増感太陽電池の変換効率向上
(科学新聞9/29)
炭素循環エネルギー研究センター 伊原学助教授

 色素増感太陽電池では、有機色素を付着させた酸化チタンを用いることで広い範囲の波長の光エネルギーを電気に変換させています。伊原助教授らは、酸化チタンに銀のナノ粒子を担持させることで、ナノ粒子の表面プラズモンによる局所電場増強効果で色素の吸収係数を大幅に改善しました。これにより、電池のエネルギー変換効率が1.5%から2.5%に向上したものです。(メールマガジン10月号を再掲載)

 ・伊原研究室

 

≫≫◆匂い再生装置
(河北新報10/2朝刊、北海道新聞10/3夕刊、朝日新聞10/5夕刊)
理工学研究科 電子物理工学専攻 中本高道助教授

 基本となる32の香りを入れた小さい容器を用意し、電磁弁の開閉でそれからの揮発物質の量を制御し、多くの香りを出すことのできる装置を開発しました。実在するものの香りを分析して再現することも、新規の組み合わせで新しい香りを作り出すこともできます。制御装置・香りの容器を合わせてもノートPC程度の大きさで、アミューズメントや香料会社の香料開発向けに実用化を目指します(以上、メールマガジン10月号を再掲載)。

また、匂いのネット配信の可能性も見えてきました。

 ・中本研究室
・関連特許:特願2006-108205、特開2005-337816、2005-249634、
2005-043072、特許3722000、3331371

 

≫≫◆「EPRパラドックス」の検証
(日経産業新聞10/11, 日刊工業新聞10/11)
理工学研究科 基礎物理専攻 佐藤義輝助手

 量子力学では2つ以上の粒子が遠く離れていても粒子の測定結果が粒子同士で影響を及ぼしあうという「非局所相関」現象を、質量を持つ粒子ではじめて確認しました。二つの陽子をくっつけて、スピンの向きが互いに反対方向になるようにし、時間がたって離れた後も陽子のスピンの向きが反対になっていることを確認したものです。この「非局所相関」現象は、アインシュタインらが"不可解な遠隔作用" と呼び、量子力学を批判する根拠としていたものです。今回の確認により、量子暗号通信や量子コンピューターなどの分野への応用が期待されます。これは、東京大学の酒井英行教授のグループ、理化学研究所などとの共同研究成果です。

 ・中村研究室(佐藤助手所属研究室)

 

≫≫◆鋳型抜きでRNAを合成する反応メカニズム
(日刊工業新聞10/16)
生命理工学研究科 生命情報専攻 濡木理教授、沼田倫征助手
バイオ研究基盤支援総合センター 深井周也助教授

 ・研究成果を参照

 

≫≫◆絶縁体から金属へのドミノ倒し型の相転移
(化学工業日報10/19)
フロンティア創造共同研究センター 腰原伸也教授

 電荷移動錯体である(EDO-TTF)2PF6錯体結晶が、0.2ピコ秒以内(現在の電子デバイスの典型的な応答速度の約5,000倍の速度)で反射率変化を起こすことを見出しました。この物質は、光の照射によって物質内で電子ホールの相互作用が協同的に起こり、ドミノ倒しのように一挙に変化物質内で絶縁体から金属への相転移が起こるために、応答性が高速になるものです。照射するレーザー光の強度で光スイッチの持続時間を一ピコ秒からマイクロ秒まで制御可能なほか、寿命に関してもコントロールできます。室温下での超高速光スイッチなどへの応用が期待されます。

 ・腰原研究室
・関連特許:特開2005-084340

 

≫≫◆悪臭自動監視センサーシステム
(日刊工業新聞10/20)
理工学研究科 電子物理工学専攻 中本高道助教授

 ガス検知管を数本並べ、それを携帯電話端末のカメラで撮影、携帯メールで送られた画像を解析するシステムを開発しました。ここで用いるガス検知管とは、ガラス管の中に、対象ガスに反応して色が変化する直径数十マイクロメートルの粒子を詰めたもので、ガスを流通させることによって生じる色の変化で、対象ガスの濃度を測定するものです。持ち運べる大きさ、重さで、監視したい場所に置くだけでガスの種類・濃度の結果がすぐにわかることから、工場内のガス濃度変化の実時間監視やゴミ集積所や河川の周辺などさまざまな場所での悪臭の常時監視への利用の可能性があります。

 ・中本研究室
・関連特許:特開2005-062026 特開2001-091416 特許3101712

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