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第35号(2007年7月)

 関東地方はじめじめとした日が続きますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。先月は、お陰様で国際産学官連携フォーラムを無事に開催することができました。生憎のお天気でしたが、大学関係者を中心としてたくさんの方々にお越しいただくことができました。この場を借りてお礼申し上げます。さて、今月号もどうぞお楽しみください。メルマガへのご意見・ご感想は、mail@sangaku.titech.ac.jp までお願いいたします。

=目次===============================================================
【1】研究・産学連携本部からのお知らせ

≫ 4件のお知らせ
【2】産学連携活動のご紹介
≫ 「JSTのシーズイノベーション化事業への応募について」
【3】東工大の専攻紹介
≫ 建築・土木系の専攻&研究室(2)
【4】最新発明情報
≫ 今月は未公開特許情報が5件増えました
【5】新聞掲載記事
≫ 9件の東工大研究関連記事ご紹介
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【1】研究・産学連携本部からのお知らせ
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≫≫◆テクノトランスファーinかわさき2007

 日 時: 平成19年7月11日(水)~13日(金)10:00~17:00
場 所: かながわサイエンスパーク(KSP)イノベーションセンター西棟
主 催: (社)神奈川県産業貿易振興協会、神奈川県、川崎市
その他: 入場無料
詳 細: http://www.ktpc.or.jp/ttk2007/index.html

 テクノトランスファーは、今年で20回目を迎えます。工業製品やソフトウエアなどの新技術・新製品を発信・PRし、各種産業の発展と経済の活性化を図るために開催しています。本学は、「産学連携部門」で出展し、1.大気圧マルチガスプラズマの生成と応用、2.コンパクト磁気浮上モータとその血液ポンプへの応用、3.DNA分子技術の3点についてご紹介予定です。

 

≫≫◆第117回産学官交流サロン
「両眼だからもっと見える!高機能ロボット・アイ」

 日 時: 平成19年7月27日(金)16:00~18:00
場 所: 横浜企業経営支援財団 大会議室
(横浜メディア・ビジネスセンター7F)
主 催: (財)横浜企業経営支援財団、(社)横浜市工業会連合会
その他: 参加費1,000円
詳 細: http://joint.idec.or.jp/koryu/070727.php

 本サロンは、「産」と「学」の出会いの場として定期的に開催されています。今回は、本学精密工学研究所 准教授 張暁林が開発した両眼ロボットについてご説明します。このロボットは、眼球運動神経システムと同じシステム構造をもち、人間の両眼の様々な運動機能を実現できます。

 

≫≫◆第5回Inter-COEシンポジウム

 日 時: 平成19年8月3日(金)9:30~17:00
場 所: 大岡山キャンパス
主 催: 東京工業大学
その他: 参加費無料、高校生・大学生・一般対象(先着500名)
詳 細: http://www.titech-intercoe.jp/index.html

 このシンポジウムは、「グローバルCOEプログラム」の5拠点と「21世紀COEプログラム」の8拠点の活動を広く社会にご紹介するためのものです。受験生や在校生以外にも一般の方のご参加もお待ちしております。

 

≫≫◆東工大横浜ベンチャープラザ「第二期入居企業」募集のお知らせ

 6月21日~7月13日に、入居希望者からの入居申込を受け付けます。募集スペース数は「11」。入居対象者は、大学シーズやノウハウを活用した新規事業を実施している、または具体的な事業計画をお持ちの方です。詳細については、HPをご覧ください。

 H P: http://www.smrj.go.jp/site/kobo/syosai/026632.html
 問い合わせ先: 中小企業基盤整備機構
東工大横浜ベンチャープラザ(東工大YVP)
電 話: 045-989-2205
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【2】産学連携活動のご紹介
「JSTのシーズイノベーション化事業への応募について」
産学連携コーディネーター 林 ゆう子
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 研究・産学連携本部では、ここ数年増加している「大学と産業界の共同研究をサポートする公的な競争的資金」の事業への応募を後押しています。科学技術振興機構(JST)や新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、各省庁が扱う公募事業の制度情報を得て、教員および共同研究を予定する企業に案内しています。

 今回は、このうち、昨年度・本年度と案内しているJSTのシーズイノベーション化事業について説明いたします。この事業は、大学・公的研究機関等の基礎研究に着目し、産業界の視点からシーズ候補を顕在化させ、大学等と産業界との共同研究によってイノベーションの創出に繋げることを目的とする事業で、顕在化ステージ(アーリーステージ)と育成ステージ(実用化に近いステージ)があります。それぞれは以下のとおりです。

顕在化ステージ:大学等の基礎研究に潜在するシーズ候補を、産業界の視点で見出し、顕在化させようとする研究課題で、企業と大学等の共同研究チームを組織して行うフィージビリティスタディです。期間は最大1年、JSTからの研究費は8百万円程度で、必ずしも大学等が企業から研究費を頂戴する必要がないプログラムとなっています。

育成ステージ:企業と大学等の共同研究チームを組織して、顕在化されたシーズについてイノベーション創出に育成するプランを立案し、顕在化シーズの実用性を検証することを目的とした研究開発です。研究期間は最長4年度、JSTからの研究開発費は5千万円程度/年で、マッチングファンド形式となっています。

 東工大では、昨年度は顕在化ステージで11課題が採択され、現在も研究を進めています。本年度の公募期間は、顕在化ステージが8月6日まで、育成ステージが8月20日までとなっています。企業の皆様には、この事業を利用して本学教員と共同研究を開始して下さることを期待しております。ご希望がありましたら、教員または研究・産学連携本部にご連絡を頂戴できれば幸いです。

■H18採択の顕在化ステージ東工大教員との共同研究企業と「研究課題」

  • 旭化成エレクトロニクス株式会社
    「次世代用感光性ポリイミドの開発」
  • 株式会社インターローカス
    「特徴線抽出技術に基づく六面体メッシュ自動生成アルゴリズムの高度化」
  • 日立マクセル株式会社
    「超薄型高密度ナノグラニュラ磁性薄膜を用いた超大容量テープ媒体の開発」
  • 三井造船株式会社
    「新規触媒によるバイオディーゼル製造プロセスの開発」
  • セントラル硝子株式会社
    「トリフルオロメチル化合物の触媒的不斉合成法の開発」
  • 日本ケミコン株式会社
    「超臨界流体中における電子デバイス用導電性高分子膜形成方法の開発」
  • 松下電工株式会社
    「弾性表面波アクチュエータの実用性検証」
  • ミツミ電機株式会社
    「偏波無依存光アイソレータを狙ったTE モード対応光集積型アイソレータの実証」
  • 株式会社神戸製鋼所
    「プラスチック表面への新規機能性発現技術に関する研究開発」
  • 株式会社人工生命研究所
    「生物的適応性を応用したロボットの長期的進化と短期的学習のダイナミクス表現の開発」
  • リバーベル株式会社
    「大気圧プラズマを用いた高速半導体プロセシング技術の開発」

    JSTホームページより転記)
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【3】東工大の専攻紹介
建築・土木系の専攻&研究室(2)
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 前回のメールマガジンでは、建築学専攻の紹介をいたしました。建築学を構造や設計、意匠だけでなく、歴史や街づくりなどの視点からも建築をとらえ、アカデミック活動を行っていることが特徴でした。今回は、場所を大岡山キャンパス緑が丘地区からすずかけ台キャンパスに移し、総合理工学研究科人間環境システム専攻の各研究室をご紹介します。

 いささか名前は堅いですが、建築物と地震や津波、ヒート現象そして都市交通との関係など、我々に住環境について大変重要な研究を行っている専攻です。私達の生活を支える研究活動を行っている研究室を少し覗いてみてください。

人間環境システム専攻

■基幹講座:本専攻を専任とする研究室

  • 瀬尾 和大 教授
    地盤震動特性を考慮した地震動特性の予測、微動を利用した地域の地盤環境評価 、震災が地域社会に与える影響と安全性評価。
  • 大町 達夫 教授
    強震動・津波の高精度予測、新形式の耐震装置、極めて強い地震動に対する構造物の安全性評価。
  • 大野 隆造 教授
    諸感覚で受容される環境情報の記述と分析、都市・建築空間シミュレーションによる行動分析、環境-行動研究データに基づく環境デザイン。
  • 翠川 三郎 教授
    事前準備のための 地震被害想定、強震動予測、強震観測、事前対策のための 耐震設計用入力地震動の評価、地震防災教育、直後対応を支援するための リアルタイム地震防災システム、復興対応を支援するための GISによる都市条件の可視化、教訓を学習するための 過去の地震被害データの分析、地震被害調査。
  • 篠野 志郎 教授
    アルメニア建築、ビザンツ建築、日本近代の都市史。
  • 屋井 鉄雄 教授
    国土計画・都市計画プロセスと住民参加、環境交通工学、交通計画・交通政策のための理論モデル。
  • 元結 正次郎 准教授
    シェル・空間構造の座屈および座屈後挙動、アーチ架構の地震時の崩壊挙動、屋根架構からの懸垂物の動的挙動。
  • 盛川 仁 准教授
    地震動の確率論的モデル化、深部地盤構造推定、地震波動場の実時間予測。
  • 奥山 信一 准教授
    建築家の言説に関する研究、空間のかたちに関する研究、都市の立面に関する研究。
  • 中村 芳樹 准教授
    快適性評価、主観評価に関する研究、質の高い光環境の設計ツールの開発、色彩計画、景観計画のため設計ツールの開発。
  • 古谷 寛 准教授
    宇宙構造システムの複合領域最適化、知的適応システムの研究、展開宇宙構造物の研究。
  • 室町 泰徳 准教授
    交通を中心とした人間行動分析、交通が環境に与える影響の評価、都市空間の変容に関する研究。
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【4】最新発明情報:特許出願(未公開)情報のご案内
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 研究・産学連携本部のHPでは、特許情報をご紹介しています。今月は特許出願(未公開)情報が5件増えました。それ以外にも特許出願(公開)情報、登録特許情報をお知らせしています。詳しくはHPをご覧ください。

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【5】新聞掲載記事
9件の東工大研究関連記事ご紹介
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≫≫◆排ガス中の超微量化学物質の測定を可能に
(化学工業日報5/24、日刊産業新聞5/29)
資源化学研究所(統合研究院兼務) 藤井正明教授

 自動車などからの排ガスに含まれるベンゼンなどの有害物質濃度の変化を、これまで測定可能だった濃度領域の百分の一である数十ppb/秒で測定する装置を開発しました。レーザー光を用いたシステムで、走行中の自動車の排ガス中の物質毎の濃度変化を測定し、その性能を確認しています。なお、これは新日本製鐵との共同研究成果です。

藤井研究室  
(メールマガジン6月号に掲載したものを再掲載)

 

≫≫◆レーザー顕微鏡と真空装置との組み合わせ(日経産業新聞5/30)
応用セラミックス研究所 松本祐司准教

 走査型の半導体レーザー顕微鏡に、材料を作製する真空装置と連結できる真空チャンバー部を組み合わせた装置を開発しました。半導体などの材料を作製しながら微細構造の立体的観察することは、これまで不可能でしたが、これを用いれば、その場観察が可能です。真空チャンバー部は1000度まで加熱でき、気体も送り込めますので、材料の溶融状態や気体との反応状態なども同時に観察できます。解像度は610nmです。これは、レーザーテック、北野精機との共同研究の成果で、装置はレーザーテックが今夏にも発売する予定です。

松本研究室

 

≫≫◆アスベスト溶融無害化(朝日新聞6/1朝刊)
原子炉工学研究所 有冨正憲教授

 アスベスト廃材のポータブルな処理システムを開発しました。まず、アスベスト廃材を水中に沈ませてアスベストを飛散しなくします。この沈降したアスベストを、絞り機を用いて水分調整をした後に、電磁誘導加熱で溶融して粒径2~5mmのガラスにして無害化します。こうした工程をビルなどの解体現場で連続して行うことができるシステムを開発しました。今回開発したシステムは運搬可能な大きさのものですが、今後、遠隔操作によるシステムや管理保管場所で用いる大型システムも開発する予定です。なお、これは渡辺解体興業、愛知産業との共同研究成果です。

内容詳細
有冨研究室
(メールマガジン6月号に掲載したものを再掲載)

 

≫≫◆阪大、東北大、北大、東工大の4つ研究所が連携
(日経産業新聞6/5、日刊工業新聞6/6)
精密工学研究所 川嶋健嗣准教授

 大阪大学 産業科学研究所、東北大学 多元物質科学研究所、北海道大学電子科学研究所と東工大 資源化学研究所は、「ポストシリコン物質・デバイス創製基盤技術アライアンス」を発足しました。分子ナノエレクトロニクス,新機能ナノエレクトロニクス,ナノ分子メカニクス・バイオメカニクスの3グループに分かれ,四つの研究所が設備・組織・人材を含めて連携し,ポストシリコンを担う物質,デバイスの研究を行います。

 

≫≫◆セメントが超電導体化
(日本経済新聞朝刊6/13、朝日新聞6/13夕刊、日経産業新聞6/13、
化学工業日報6/13)
フロンティア創造共同研究センター 細野秀雄教授

 アルミナセメントの構成成分として広く使用されている12CaO・7Al2O3の結晶は、ナノポーラス構造をとっていて直径0.5nmの籠の中に,酸素イオンが包接されています。これまでに、籠中の酸素イオンをすべて電子で置き換えると、室温付近で金属的な電気伝導を示すことを見出しました。今回、約0.4Kにおいては、電気抵抗がゼロとなる超電導状態に転移することを発見したものです。なお、本研究は理化学研究所 河野公俊主任研究員らの研究グループと共同で行われました。

研究詳細
細野研究室

 

≫≫◆偏波分割複信(PDD)を利用した無線通信システム
(日刊工業新聞6/13)
理工学研究科 電気電子工学専攻 安藤真教授、廣川二郎准教授

 送受信に同じ周波数を同時に利用する通信方式である偏波分割複信(PDD)を用いることで、周波数の利用効率が従来の2倍となる実証実験に成功しました。送受信信号の相互干渉によって信号の電力が低減するのを抑えたものです。本成果は、日本無線との共同研究によるもので、必要な周波数以外を除去する日本無線の技術と、安藤・廣川研究室の導波管平面アンテナの技術を組み合わせたものです。

安藤・廣川研究室
・関連発明:特開2006-203541

 

≫≫◆斜面工事用4足歩行ロボット
(日刊工業新聞6/13)
理工学研究科 機械宇宙システム専攻 廣瀬茂男教授

 がけ崩れ防止などの斜面補強工事の際、ボルトなどを地中に打ち込むための穴開け作業を担当する電気制御ロボットを開発しました。重心を低くしてかがんだ姿勢で足を交互に動かして進む4足歩行ロボットです。歩行は無線で人が操作し、穴開け作業はオートマチックで行い、穴を開ける位置を決めるコンピューターを内蔵しています。大昌建設との共同研究成果です。

廣瀬研究室
・関連発明:特開2006-255816、2006-263887

 

≫≫◆中空繊維を用いた燃料電池用電解質
(日本経済新聞6/18朝刊)
理工学研究科 有機・高分子物質専攻 谷岡明彦教授、松本英俊助教

 高分子膜型の燃料電池の電解質として使われているフッ素系高分子材料を、外径が0.4-2μm、内径が0.2-1μmの中空繊維とすることに成功しました。繊維の内側に水素などの原料を流し、繊維の外側を空気中の酸素と触れる仕組みにすれば、通常の燃料電池のように発電します。電解質の形状を中空繊維に変更することで、単位体積当たりの反応効率が大幅に高まり電池全体が小型化することが期待されます。

谷岡研究室

 

≫≫◆タイで新大学院をスタート(日刊工業新聞6/20)

 東工大は、タイの科学技術開発庁(NSTDA)、シリントン国際工業大学、キングモンクット工業大学と連携し、タイ先端科学技術大学院大学(TAIST)を7月にスタートします。新大学院は、NSTDA傘下の4研究所の施設を提供して、研究費と全学生への奨学金も用意するものです。機械、IT、材料、エネルギーなどを横断的にカバーできる「自動車」を教育研究のテーマにして、現地メーカーの材料や現地作物由来のバイオエタノールを活用した両国による産学連携を進める予定です。

 

※本学教員の所属・肩書きは、2007年6月1日現在のものです。

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