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第38号(2007年10月)

 今年も残り3ヶ月となり、やっと秋らしい風が感じられるようになってきました。先月はイノベーションジャパンが開催され、たくさんの方にお越しいただきました。この場をお借りして御礼申し上げます。
今月号もイベントや新聞記事が盛りだくさんですので、是非ご活用ください。

メルマガへのご意見・ご感想は、mail@sangaku.titech.ac.jp までお願いいたします。

=目次===============================================================
【1】研究・産学連携本部からのお知らせ

≫ 13件のお知らせ
【2】東工大OCWのご紹介
≫ 「健闘する東工大 オープンコースウェア(OCW)」
【3】最新発明情報
≫ 今月は未公開特許情報が6件増えました
【4】最近の研究成果
≫ 1件の研究成果のご紹介
【5】新聞掲載記事
≫ 18件の東工大研究関連記事ご紹介
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【1】研究・産学連携本部からのお知らせ
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≫≫◆イノベーション・ジャパン2007における優秀賞受賞について
 本学、渡邉隆行准教授(大学院総合理工学研究科化学環境学専攻)の研究「プラズマ化学による廃棄物処理と材料合成への挑戦」が、9月12日~14日に東京国際フォーラムにて開催されたイノベーション・ジャパン2007において「Microsoft Innovation Award 2007」優秀賞を受賞しました。

 ・詳 細
渡邉研究室

≫≫◆マイクロソフトとの組織的連携協定締結について
 9月13日、東京工業大学はマイクロソフト(米国ワシントン州)と組織的連携協定を締結いたしました。この協定は、コンピュータ科学ならびに情報工学の分野の研究開発を効果的かつ効率的に進めることを目的としています。国際的産学官連携推進の取り組みの一環として、外国企業としては初めての組織的連携となります。

 ・詳 細

 バイオ計測研究会は、東工大大学院生命理工研究科の教員を中心として、産学連携および国際連携を目的とした組織である「東工大国際バイオフォーラム」の一環で行われている活動です。

 

≫≫◆2007レクチャーシリーズ秋・冬

 日 時: 平成19年10月15日(月)、10月23日(火)、11月15日(木)、11月29日(木)、12月17日(月) 各回18:30~20:00(全5回)
場 所: 東京工業大学大岡山キャンパス西9号館2階
ディジタル多目的ホール
主 催: 東京工業大学世界文明センター人文学院・芸術学院
その他: 入場無料、先着順(定員280名)
詳 細: http://www.cswc.titech.ac.jp

東京工業大学世界文明センターでは、学生・教職員の方々はもちろん、一般の皆さんにも参加いただける講座・催しを多数開催しています。各日の講演者等詳細についてはHPをご覧ください。

 

≫≫◆MOT特別セミナー「グローバル時代のイノベーション戦略」

 日 時: 平成19年10月19日(金)13:30~16:00
場 所: 東京工業大学大岡山キャンパス西9号館2階
ディジタル多目的ホール
主 催: 東京工業大学イノベーションマネジメント研究科
その他: 無料、要事前申込み
詳 細: http://www.mot.titech.ac.jp/data/event_2007_10_19.html

講演者:精密工学研究所  教授 横田 眞一
テーマ:「機能性流体を応用した新原理マイクロアクチュエータ」

 本セミナーでは、月替わりで本学教員が最新テクノロジーをご紹介しております。今月は機能性流体の一つであるECF(電界共役流体)についてマイクロモータ、マイクロソフトアクチュエータ、マイクロジャイロセンサ、マイクロ冷却などに応用した例について紹介します。
どなたでもご参加いただけますので、お気軽にお申込みください。

 

≫≫◆東京工業大学工大祭2007

日 時: 平成19年10月27日(土)~28日(日)
場 所: 大岡山キャンパス
 主 催: 東京工業大学
詳 細: http://koudaisai.jp/

 本セミナーは、世界のビジネス資源・市場と日本のビジネスを結びつける新たなイノベーション戦略をテーマとしています。桑島正治氏(日興コーディアルグループ社長)、倉重英樹氏(RHJIインダストリアル・パートナーズ・アジア社長)、関誠夫氏(千代田化工建設(株)社長)の3名に講演いただきます。プログラムの詳細はHPをご参照ください。

 

≫≫◆QNERC Symposium 2007

日 時: 平成19年10月19日(金)13:30~17:05
場 所: 大岡山西8号館10階 大会議室
 主 催: 21世紀COE「量子ナノエレクトロニクス研究センター」
詳 細: http://www.pe.titech.ac.jp/qnerc/jp/symposia-j.shtml

 量子ナノエレクトロニクス研究センターが国際シンポジウムを開催いたします。電子デバイスや光デバイスについて、Willander教授(チャルマース大)、Chang教授(台湾交通大学)、Forchel教授(ヴュルツブルク大)が講演予定です。詳細について、HPをご覧ください。

 

≫≫◆第35回大田区との技術交流セミナー

日 時: 平成19年10月23日(火)18:00~20:00
場 所: 大田区産業プラザ(PiO)5F会議室
 主 催: (財)大田区産業振興協会
共 催: 東京工業大学 研究・産学連携本部
その他: 入場無料、要事前申込み
詳 細: http://www.pio.or.jp/news/2007_09/25_semi/index.htm
講演者: 精密工学研究所  教授 堀江 三喜男
テーマ: 「総樹脂製ヒンジとリンクからなる射出成形ロボットメカニズム」

 本セミナーでは、月替わりで本学教員が最新テクノロジーをご紹介しております。今月は総樹脂製のマイクロロボットメカニズムと応用およびその概念を用いたワンルームファクトリー構想について紹介します。
どなたでもご参加いただけますので、お気軽にお申込みください。

<次々回予告> 第36回大田区との技術交流セミナー
日 時:平成19年11月8日(木)18:00~20:00
講演者:総合理工学研究科  教授 小俣 透
テーマ:「人に役立つ高性能・高機能小型ロボットハンド」

 

≫≫◆第5回学術・研究公開-産学連携の新しいスキームを求めて-

 日 時: 平成19年10月26日(金)10:00~17:00
場 所: すずかけ台キャンパス
主 催: 東京工業大学
協 賛: 東京工業大学 研究・産学連携本部
その他: 無料、入退場自由
詳 細: http://www.pi.titech.ac.jp/NEW/gakujutsukenkyu.html

 詳細はHPをご覧ください。(後日、メールマガジン臨時号配信予定)

 

≫≫◆東京工業大学オープンキャンパス&工大祭2007

 日 時: 平成19年10月27日(土)~28日(日)
場 所: 大岡山キャンパス
主 催: 東京工業大学
詳 細: http://koudaisai.jp/
http://www.gakumu.titech.ac.jp/nyusi/etc/2007open.pdf

 工大祭は、毎年10月下旬に大岡山キャンパスで行われる学園祭です。同日開催されるオープンキャンパスでは、普段は覗けないような研究室を一挙公開します。詳細について、HPをご覧ください。

 

≫≫◆21世紀COEプログラム「地球:人の住む惑星ができるまで」公開講座
「ウイルスの世界 ― 形・形成・感染」

 日 時: 平成19年10月31日(水) 18:30~ (18時開場)
場 所: 大岡山キャンパス百年記念館3階
講演者: 有坂文雄(東京工業大学 大学院生命理工研究科 准教授)
その他: 参加費無料、先着70名まで要事前申込
詳 細: http://coe21.geo.titech.ac.jp/outreach/index.html#02

 本講座では、生物と無生物の中間的性質をもつウイルスの実体をご紹介します。講演では,有坂文雄(生命理工学研究科 准教授)が最近解ってきたウイルスの詳細な構造と,ウイルスを利用した病気の治療についてもお話します。

 

≫≫◆第4回東京工業大学精密工学研究所知財シンポジウム

 日 時: 平成19年11月6日(火)9:30~19:00
場 所: 大岡山キャンパス
主 催: 東京工業大学精密工学研究所、研究・産学連携本部
その他: 参加費有料(学生は無料)、要事前申込み(オンライン登録)
詳 細: http://www.semiconductorportal.com/tit/

 今年で4回目を迎える本シンポジウムでは、知的財産を有効活用することに先駆的な活動に取り組む企業、大学、弁理士、投資家等の各専門家から、実務家としての視点で知的財産の有効活用のためのポイントについて紹介してもらい、半導体産業界の関係者が知的財産の活用を検討する情報収集・意見交換の場とすることを主眼としています。充実した講演内容となっておりますのでお聞き逃しなく。

 

≫≫◆グローバルCOEプログラム
「東京工業大学材料系グローバルCOEキックオフミーティング」
「材料科学者の育成を考える -教育・産業・アジア・世界の目から- 」

 日 時: 平成19年12月1日(土)12:30~17:30
場 所: 日本化学会館7階ホール
主 催: 東京工業大学グローバルCOEプログラム「材料イノベーションのた めの教育研究拠点」

 このキックオフミーティングは、教育、産業界、アジアが日本の大学の研究教育に何を求めいているか議論し、グローバルCOEを進める指針とすることを目的としています。各方面の方々に講演いただく予定です。

 

≫≫◆グローバルCOEプログラム「計算世界観GCOE発足シンポジウム」

 日 時: 平成19年12月12日(金)
場 所: 東工大百周年記念館フェライト会議室
主 催: 東京工業大学グローバルCOEプログラム「計算世界観の深化と展開」
詳 細: http://compview.titech.ac.jp/

 計算世界観の基盤作りと計算世界観に基づく科学の手法を実践する計算数理科学者の育成をめざす拠点、計算世界観GCOEが発足シンポジウムを開催します。当日は、推進関連研究分野のワークショップも計画中です。

 ・グローバルCOEプログラムHP

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【2】東工大OCWのご紹介
「健闘する東工大 オープンコースウェア(OCW)」
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 Google 検索で ocw と入力すると東工大 OCW がトップに現れます。
日本 OCW コンソーシアム(JOCW)で OCW コンテンツへの access 数が一番多いのも東工大です。
OCW は 2001 に MIT が立ち上げたプロジェクトですが、今では世界各地に様々なコンソーシアムが形成され始めています。
OCW はオープンコースウェア(OpenCourseWare)の略称で、そのポイントは次のようなものです。

1) その大学の正規の授業で実際に使用している科目(コース)の基礎資料を公開する。
  (1) ◎ 講義ノート(Lecture Notes)
(2) ◎ シラバス(Syllabus)
(3) ◎ 授業日程(Calender)
(4) 課題(Assignments)
(5) 試験(Exams)(試験の実施要領と成績評価の配分等)
(6) 指定図書等(Readings)
(7) 関連資料(Related Resources)
其の他(◎は必須)
2) インターネット上に公開する。
3) 無償で公開する。
4) access するのに登録の必要はない。
5) 自由に利用して構わない。
   
 大学教師の伝統的な〈聖域〉が崩落し、講義ノートの優劣が世界という土俵で比較されてしまうことになるということをみても、OCW は今後、大学の在り方に大きな影響を与えるでしょう。   
OCW は、Web 上にHigher Education (高等教育)の巨大な教育資源repositoriesを構築して世界中の人々と共有しようという壮大にして崇高な理念と、〈人材という資源〉獲得競争が、(遂に)、Higher Education(高等教育)に於いても、グローバル化したという厳しい現実とを同時に反映しているように思われます。   
下記 URL から、是非、東工大、MIT、JOCW の幾つかの科目(コース)コンテンツをご覧ください。

注 1:URL
MIT OCW: <http://ocw.mit.edu/>
日本OCWコンソーシアム:<http://ocw.mit.edu/>
東工大OCW:<http://www.ocw.titech.ac.jp/>

注 2: 2007年度後期人間行動システム専攻の講義でOCW を6回に渡って取り上げ、終了後Webに掲載の予定です。
馬越庸恭(MAKOSHI, Nobuyasu)
東京工業大学 GSIC(学術国際情報センター)教授
TokyoTech OCW WG 主査
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【3】最新発明情報
特許情報公開のご紹介
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 研究・産学連携本部のHPでは、特許情報をご紹介しています。今月は未公開特許情報が6件増えました。それ以外にも公開特許情報、登録特許情報をお知らせしています。詳しくはHPをご覧ください。それ以外にも公開特許情報、登録特許情報をお知らせしています。
詳しくはHPをご覧ください。

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【4】最近の研究成果
1件の研究成果のご紹介
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≫≫◆“Transient activation of calcineurin is essential to initiate embryonic development in Xenopus laevis Natute Vol.449 p341(2007)
生命理工学研究科 生命情報専攻専攻 大隅圭太准教授、西山朋子博士研究員、岸本健雄教授ら

 受精から細胞質内カルシウムイオン濃度の上昇までの過程は、多細胞生物の卵の活性化に極めて重要な現象であり、詳細に解明されていますが、その下流経路についてはあまり調べられていませんでした。今回、アフリカツメガエルの卵を用いた実験で、卵の中にあるカルシニューリンと呼ばれる酵素が、カルシウムによって活性化され、減数分裂の途中で停止していた卵の細胞周期を進行させて精子の核が卵の核に接近していくこと、ホスファターゼ活性の第二波は有糸分裂開始を誘導することを確認しました。カルシニューリンは神経細胞の信号伝達に重要な働きがあることが知られていて、新薬開発のターゲットとなっています。本研究成果は、生命誕生の最初のステップを解明するもので、育種技術や生殖医療の研究に役立つ可能性があります。

 ・岸本・大隅研究室

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【5】新聞掲載記事
18件の東工大研究関連記事ご紹介
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≫≫◆電圧1/3、書き込み速度10倍のフラッシュメモリー
   (日経産業新聞8/21)
量子ナノエレクトロニクス研究センター 土屋良重 助教

 NAND型フラッシュメモリーを改良し、基板からの電子の出し入れによってデータを蓄積する浮遊ゲート層を、一層から二層にして電荷分離によるデータ蓄積方法に変更することで、データ書き込みの高速化と省電力化を実現しました。二層の浮遊ゲート層の間には、半導体メーカーが開発中の高誘電率絶縁膜を用います。本メモリーは、従来の半導体プロセスで生産できるので、量産化が可能です。実用化に向けて、メーカーと共同開発を進めています。

 ・小田/水田研究室(土屋助教所属研究室)

 

≫≫◆光学異性体を極めて高効率で不斉合成(日刊工業新聞8/22)
理工学研究科 応用化学専攻 三上幸一 教授

 パラジウムや白金を中心金属とした不斉ホスフィン誘導体を開発し、これをフッ素化合物の合成に用いたところ、極少量の触媒で、高収率、高選択率で反応が進行しました。従来の不斉合成触媒の5000倍の効率での合成が可能で、十分に工業生産に利用可能なものです。なお、この成果は、セントラル硝子株式会社との共同研究によるものです。

 ・三上研究室

 

≫≫◆がん治療用の酸化鉄粒子(日経産業新聞8/27)
理工学研究科 材料工学専攻 田中順三 教授
理工学研究科 電子物理工学専攻 阿部正紀 教授

田中研究室と阿部研究室は、共同で、外側が骨と同じ多孔質アパタイト、内側が酸化鉄からなる1-2μm径の粒子を開発しました。これを体内のがん部位に投与し、体外から波長が数m以上のラジオ波を照射することで、酸化鉄部が局部的に高熱になり、がん細胞を死滅させるものです。アパタイトは生態適合性が高く、また、繊維質を付着させにくいので、他の生体組織に悪影響をあたえません。さらに、アパタイトの孔に抗がん剤を染み込ませておくことで抗がん剤を徐放させることもできます。なお、この研究には、物質材料研究機構も加わっています。

 ・田中研究室
阿部研究室

 

≫≫◆微細で均一なシリカ粒子(化学工業日報8/31)
資源化学研究所 横井俊之 助教、辰巳 敬 教授

 オルトケイ酸テトラエチルをシリカ源として用いてゾル-ゲル法によってシリカ粒子を合成したところ、従来のゾル-ゲル法で得られる粒子より大きさが1桁小さい12nm径でサイズ径が均一のシリカ粒子が合成できました。均一なシリカ粒子は触媒担体、吸着剤、写真乳剤、光学フィルター、センター、コーティング剤などさまざまな分野で利用されており、近年ではシリカコロイド結晶を鋳型として逆オパール型の多孔質炭素材料、フォトニック結晶としても利用が検討されています。この成果は東京大学、横浜国立大学との共同研究によるで、さらに、シリカ粒子を鋳型にした炭素材料へのパターン転写も研究しています。

 ・辰巳研究室

 

≫≫◆太陽光を使ったメタノールやDMEの合成(日本経済新聞8/31朝刊)
炭素循環エネルギー研究センター 玉浦裕 教授

 太陽熱を利用し、石炭や天然ガスを原料にメタノールなどを生産する技術を開発するため、オーストラリアの連邦科学産業研究機構と共同研究を開始しました。これは、米国、日本、オーストラリアなど六カ国が参加する「クリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップ」に基づくものです。まず太陽熱でナトリウムやカリウムの溶融塩を暖めて蓄熱し、熱で蒸気を作り発電します。その電気で水を分解、水素と酸素を石炭と反応させてメタノールやジメチルエーテル(DME)を合成するものです。石炭をそのまま燃やした場合よりも15%程度高いエネルギーが得られ、二酸化炭素排出を削減できます。将来的には電気分解ではなく集光して得た熱を直接利用できる反応装置も開発します。

 ・玉浦研究室

 

≫≫◆ムラの出現を抑える銅配線形成装置(日経産業新聞9/3)
精密工学研究所 曽根正人 准教授

エス・イー・エス株式会社と共同で、半導体の銅配線で回路を描く際に高圧をかけ、これまでの工程で発生していた配線のムラやすき間を抑える装置を開発しました。この装置はシリコンウエハー上に刻んだ溝に、炭酸ガスにより五十気圧以上に高めた空間で、無電解メッキ処理して銅を付着させ、回路を形成するものです。硫酸銅の溶液を気泡状態にし、回路上の溝の細部まで銅が付着するようにしました。この装置は45nmの線幅まで対応しています。

 ・曽根研究室

 

≫≫◆ブレーン・マシン・インターフェース(朝日新聞 9/3朝刊)
精密工学研究所 小池康晴 准教授

 小池准教授は、筋肉からの信号と脳からの信号から、脳が筋肉の動きをどう制御しているのか、精密に読み取ることに成功しました。サルにボタンを押させたときの、腕の6カ所で筋肉活動を示す電気信号、手首、ひじ、肩の位置から計算される肩とひじの関節の角度、腕の筋肉を動かす指令を出している脳の神経細胞42個の活動の様子を測ったところ、18個の神経細胞のデータによって関節の角度や力の入れ具合を推定できることを明らかにしたものです。訓練しなくても使えるブレーン・マシン・インターフェースの開発を目指します。

 ・小池研究室

 

≫≫◆地球上にありふれた酸化物がナノテクノロジーで電子デバイスに
(日刊工業新聞9/3)
フロンティア創造共同研究センター 細野秀雄 教授

 細野教授らは2004年11月、英科学誌ネイチャーに「透明で曲がる透明アモルファス酸化物半導体(TAOS)を活性層とした薄膜トランジスタ(TFT)」と題した論文を発表しました。この成果に国内企業だけでなく、韓国のサムスン電子、LG電子など世界の大企業が一斉に飛びつき、最近では、TAOSのTFTをディスプレー駆動のスイッチ素子に応用する研究が世界的に盛り上がり、主要な材料学会ではTAOSのセッションが設けられています。また、LG電子はTAOSを使った初めての有機ELパネルを製作発表しています。細野教授らが開発したTAOSのTFTはプラスチック上に形成すれば軽量で曲がるディスプレーが実現し、バックライトを利用すれば省電力も見込め、液晶ディスプレーに使われているアモルファスシリコンや有機半導体と比べるとその性能は10倍以上です。そのため、液晶より高い性能を必要とする有機ELで、低温ポリシリコンの置き換えが考えられます。

 ・細野研究室

 

≫≫◆0.5Åの世界最高の分解性能をもつ次世代電子顕微鏡を開発
(化学工業日報9/4)
理工学研究科 物性物理学専攻 高柳邦夫 教授

 高柳教授らと日本電子のグループは、試料の上下にある照射系と結像系の両方に収差補正レンズを搭載し、冷陰極電界放出型電子銃(CFEG)からでたエネルギーの揃った電子を利用して、水素原子半径に等しい0.5Åの分解能が得られる世界最高の分解性能を有する次世代電子顕微鏡を開発しました。CFEG、高剛性架台も新規開発し、電子光学系、電源安定度、機械安定度などすべての要素を見直したものです。炭素、窒素、酸素などの軽元素の位置や挙動を調べることが可能で、半導体デバイスや燃料電池などの研究開発に役立つと期待されます。なお、本成果は、科学技術振興機構の戦略的創造推進事業(CREST)の成果です。

 ・高柳研究室

 

≫≫◆3分の1の消費電力で8Gビット/秒の高速でデータ信号を伝送
(化学工業日報9/10)
統合研究院 益一哉 教授
理工学研究科 電子物理工学専攻 岡田健一 准教授
伊藤浩之 助教

益教授次らは、次世代シリコンCMOS半導体の信号処理方式として、シリコン半導体チップ上の伝送信号を電磁波として扱う送受信技術を開発しました。代表的な伝送線路であるコブレーナ線路に作動信号で伝送し、送受信回路(トランシーバー回路)として送信と受信を切り替えられる回路を考案したものです。具体的には、CMOSプロセス技術を使って、長さ5mmの伝送線路と6個の送受信回路を搭載したテストチップを試作したところ、8ギガビット/秒の高速データ送信が可能で、この際の入出力間の遅延時間は5mmで115p秒、1ビットデータの伝送に必要な消費電力は0.87pJでした。従来の送受信技術に比べて3分の1程度の回路面積と消費電力となります。

内容詳細

 

≫≫◆エマルジョン燃焼の特性を解析(日刊工業新聞9/11)
フロンティア創造共同研究センター 吉川邦夫 教授

クリーンメカニカル株式会社と共同で、これまで理論的に解明されていない、重油などの液体燃料に特殊乳化剤と水を混合してエマルジョンとして燃焼とした際の燃焼特性、伝熱状態を解析します。エマルジョン燃焼は、燃費削減のほか、窒素酸化物の削減など環境負荷の低減も見込まれ、注目されている燃焼法です。

 ・吉川研究室

 

≫≫◆プリント基板で100nm幅の金属配線に成功
(化学工業日報9/11、日本経済新聞9/21朝刊)
資源化学研究所 中川 勝 准教授、小田博和 氏

従来のフォトリソグラフィーとウエットエッチングによるパターン形成では、量産性と信頼性を満たす金属配線幅は5マイクロメートル程度です。中川研究室では、日本油脂株式会社(10/1から日油株式会社と改名)と共同で、100nmのスケール精度で熱ナノインプリントとウエットエッチングによる金属薄膜パターンを形成することに成功しました。シリカ基板にクロム、金を成膜し、その上に光架橋性基を有する自己組織化単分子膜を作成し、さらにその上に50nm厚のポリスチレンをレジスト薄膜としてスピンコートし、紫外線を照射することで単分子膜とポリスチレンと光架橋します。こうした工程を経ることで金属とレジスト樹脂の接着強度が高まります。これに量産可能な熱ナノインプリント法でパターンを形成し、精度よく金属に転写して欠陥のない金属パターンを作製できるものです。

 ・中川研究室

 

≫≫◆電磁力平衡コイルを用いた超電導電力貯蔵システムの開発
(日刊工業新聞9/14、化学工業日報9/18)
統合研究院 嶋田隆一 教授

嶋田研究室では、ドーナツ型の巻枠に超電導線をらせん状に巻いた電磁力平衡コイルを採用した超電導電力貯蔵システムを開発しました。余分な電磁力を互いに打ち消し、電磁力支持構造物に圧縮応力を発生させずに一様な引っ張り応力分布を有するコイルを採用することで、電気抵抗ゼロの超電動コイルに電流を流し続けてエネルギーを貯蔵する装置です。高効率で速い応答が可能で、多数個並べることで都市近郊に設置可能な日負荷平準化用途での実用化をめざします。理論的には、1個で552Aまでの電流を流すことが可能で、4000個のコイルで最大貯蔵エネルギー60万KW時のエネルギーを貯蔵できます。今回行った公開実験では、理論値の約80%の電流値441A、磁場5.7Tを達成しました。今後、劣化せずに安定して繰り返し通電できるかを確認、調査していきます。

 ・嶋田研究室

 

≫≫◆冷却設備稼働中の汚泥付着モニタリングシステム
(日刊工業新聞9/14)
生命理工学研究科 生物プロセス専攻 丹治保典 准教授

三葉化工株式会社は、丹治研究室と共同で、冷却水設備を稼働したまま、簡易、短時間に設備内部に発生する粘性スライム(汚泥)の付着状況を測定できるモニタリングシステムを開発しました。これは熱交換機などの冷却水系設備内に測定用薬剤を投入して、薬剤の濃度変化を測定することで、微生物などからなるスライムの付着状況を判定するものです。一定時間ごとに冷却水を採取し分析する作業のため、設備を運転したまま測定できます。三葉化工は、測定結果を踏まえて、省エネ、設備保全、環境負荷低減が図れる適切な洗浄、殺菌方法や冷却水処理の改善策をユーザーに提案、同社製品の拡販に結びつけていく予定です。

 ・丹治研究室

 

≫≫◆低純度アルコールから水素ガスを生産(日経産業新聞9/14)
総合理工学研究科 化学環境学専攻 渡邉隆行 准教授

渡辺研究室では、大気圧プラズマ発生装置を改良して、低純度のアルコールから水素ガスを効率よく生産できる小型装置を開発しました。アルコールを直流放電によって高温加熱し各分子を原子レベルまでばらばらにした後に、冷却することで、原子を水素、一酸化炭素、二酸化炭素に再結合させます。ここから水素ガスだけを分離することで、350mlの缶ビール1本から燃料電池車を2km走らせる量の水素を生産できるというものです。100VSの電源があればどこにでも設置可能です。

渡辺研究室

 

≫≫◆マイクロソフト(米国本社)と組織的連携協定を締結
(日刊工業新聞9/14)
学術国際情報センター 松岡 聡 教授
情報理工学研究科 計算工学専攻 秋山 泰 教授

東京工業大学と米マイクロソフトは、コンピューター科学や情報工学分野の共同研究を進めるため包括的な産学連携協定を結びました。東工大が推進する「組織的連携」に外国企業が参加するのは初めてです。提携下の共同研究第1弾としては、松岡研究室と秋山研究室が、マイクロソフトの研究者と連携して、高性能コンピューティング(HPC)の設計とタンパク質構造の共同研究を進めます。OSにこだわらない基礎的な研究で協力していく方針で、今後研究員の交流の場など設定し協力テーマを発掘していく予定です。

 ・連携協定詳細
松岡研究室

 

≫≫◆世界最大級の四脚ロボットを開発(日本経済新聞 9/17朝刊)
理工学研究科 機械宇宙システム専攻 廣瀬茂男 教授

広瀬研究室と大昌建設株式会社、中京大学や玉川大学などの産学チームは、8m四方、7トンの世界最大級の四脚ロボットを開発しました。脚を使って斜面を登っていき、必要な場所に止まって土砂崩れを防ぐためのくいを打ちます。レーザーで自分の位置を確認できるので、土砂の流出を防ぐ格子状のコンクリート舗装も壊さずに乗り越えていくものです。来年にも大昌建設が実用化する予定です。

 ・廣瀬研究室

 

≫≫◆受精卵を活発化するたんぱく質を発見(日経産業新聞9/20)
生命理工学研究科 生命情報専攻
大隅圭太 准教授、西山朋子 博士研究員

最近の研究成果]をご覧ください。


※ 本学教員の所属・肩書きは、2007年9月1日現在のものです。

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