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第46号(2008年6月)

  皆さまこんにちは。梅雨入り間近の6月がスタートしました。
今月号は、先日開催しました産学連携会員制度年次総会についてご紹介しております。是非、ご一読ください。

※メルマガへのご意見・ご感想は、mail@sangaku.titech.ac.jp までお願いいたします。

=目次===============================================================
【1】研究・産学連携本部からのお知らせ

≫ 6件のお知らせ
【2】産学連携活動のご紹介
≫ 「第1回産学連携会員制度年次総会の開催」
【3】グローバルCOEプログラム紹介
≫ 「フォトニクス集積コアエレクトロニクス教育研究拠点」
【4】最新発明情報
≫ 今月は未公開特許情報が8件増えました
【5】最近の研究成果
≫ 1件の研究成果のご紹介
【6】新聞掲載記事
≫ 12件の東工大研究関連記事ご紹介
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【1】研究・産学連携本部からのお知らせ
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≫≫◆本学教授が紫綬褒章受章

 2008年春の褒章で、本学大学院社会理工学研究科価値システム専攻の今田高俊教授が紫綬褒章を受章しました。紫綬褒章は、学術研究や芸術文化、技術開発において功績をあげた人に贈られるもので、今田教授は、社会学分野において環境適応ではなく自力で自身の構造を変える「自己組織性」を備えた社会システム論を世界に先駆けて理論化したこと、戦後日本の社会階層が「地位非一貫性」によって非構造化され、欧米とは異なる中間大衆社会が実現したことを実証研究によって明らかにしたことなどが評価されました。

 詳 細

 

≫≫◆すずかけビジネスセミナー
「技術シーズベースの新規事業創出における課題と解決策」

 日 時:

平成20年6月6日(金)17:00~19:00

場 所: すずかけ台キャンパス すずかけホール3階多目的ホール
主 催: 東工大横浜ベンチャープラザ、東工大研究・産学連携本部
(社)蔵前工業会
講演者: IBMビジネス・コンサルティング・サービス(株)
戦略グループパートナー 池田 和明
その他: 参加費無料(定員150名)、要事前申込み
詳 細: http://ttyvp.smrj.go.jp/guide/035390.html

 技術シーズベースの新規事業創出や起業にあたっては、様々な課題があり必ずしも期待通りに進行しないのが現実です。不確実性をどうマネージしていけばいいのか、経営者が見落としがちな問題点とは何か。技術シーズベースの新規事業の実態に詳しい戦略コンサルタントからお話をうかがいます。

 

≫≫◆G-COEプログラム「材料イノベーションのための教育研究拠点」
オキシニクタイド超伝導シンポジウム

(1)国内 「高温超伝導研究の新境地~新物質を徹底的に解明する~」
  日 時: 平成20年6月8日(日)10:00~17:30(予定)
  場 所: 丸の内サピアタワー
(2)国際 「International Symposium on Fe-Oxipnictides Superconductors」
  日 時: 平成20年6月28日(土)・29日(日)
  場 所: コクヨホール
  主 催: G-COEプログラム「材料イノベーションのための教育研究拠点」
  その他: 参加費無料、要事前申込み
  詳 細: http://mat-gcoe-titech.jp/jpn/event/2008/05/post_7.php

 本学細野教授の研究グループによる新系統の高温超伝導物質発見を契機に、新物質探索や伝導機構解明等の研究が繰り広げられています。今月2度(国内・国際)にわたり、オキシニクタイド超伝導シンポジウムを開催いたします。皆さま奮ってご参加ください。

 

≫≫◆先端研究施設共用イノベーション創出事業
『みんなのスパコン』TSUBAMEによるペタスケールへの飛翔
シンポジウム

 日 時: 平成20年6月11日(水)13:00~16:30
 場 所: 大岡山キャンパス西9号館ディジタル多目的ホール
 主 催: 東京工業大学学術国際情報センター
その他: 参加費無料、要事前申込み
詳 細: http://www.gsic.titech.ac.jp/innovation/H20SympoTop.html

 『みんなのスパコン』TSUBAMEによるペタスケールへの飛翔では、本事業を通じて、産学官の研究者による戦略的かつ効率的な研究開発や、研究機関や研究分野を越えた横断的な研究開発活動を推進することにより、継続的に産学官の知の融合によるイノベーションを加速していくことを目指します。今回のシンポジウムでは、今までの取り組みおよび現状を報告するとともに、これからの展望に向けて対話を重ねてくことを目的とします。

 

≫≫◆第7回産学官連携推進会議
科学技術による地域イノベーション
~産学官連携のローカル&グローバル展開~

日 時: 平成20年6月14日(土)8:30~18:15
平成20年6月15日(日)9:00~12:30
問合せ: 場 所:国立京都国際会館
主 催: 内閣府、総務省、文部科学省、経済産業省、日本経済団体連合会、日本学術会議
その他: 参加費無料、要事前申込み
 詳 細: http://www.congre.co.jp/sangakukan/top.html

 今年で7回目を迎える本会議では、産学官連携の推進を担う第一線のリーダーや実務経験者等が一堂に会し、地域間・広域連携のあり方、グローバル展開のあり方等について議論を行い、地域イノベーションの新たな展開を図ります。

☆東工大パネル展示「集光太陽熱発電プロジェクト」
再生可能なエネルギーとして世界的な注目を集めている集光太陽熱発電技術についてご紹介します。本学の有する太陽光ビームダウン集光技術をもとにUAE政府系機関アブダビ・フューチャー・エナジー・カンパニーならびにコスモ石油株式会社と昨年12月より共同研究を実施しています。

 

≫≫◆蔵前ベンチャー相談室『第19回KVS セミナー』

 日 時: 平成20年6月19日(木)19:00~20:15
(交流会20:15~21:45)
場 所: 田町キャンパスイノベーションセンター1階国際会議室
主 催: 東京工業大学、蔵前工業会
その他: 講演会無料(交流会費2,000円当日支払)、要事前申込み
詳 細: http://kuramae-kvs.sakura.ne.jp/

 今回は「ベンチャー・キャピタルとの付き合い方」について、ベンチャー側、VC側の両者のパネルディスカッションを開催します。是非ご参加ください。

・パネラー 篠田亘司氏…アジルネットワーク株式会社CEO
安達俊久氏…伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社社長
・コーディネーター  公平良三氏…蔵前ベンチャー相談室運営委員
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【2】産学連携活動のご紹介
「第1回産学連携会員制度年次総会の開催」
研究・産学連携本部 技術移転部門長 関谷 哲雄
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 本学の産学連携会員制度は昨年4月に発足しましたが、連休が明けた5月12日に第1回年次総会を大岡山キャンパスの百年記念館フェライト会議室で会員および学内関係者約80名の参加を得て開催されました。
総会では、伊賀学長より本学の研究教育と将来構想について、伊澤副学長・研究・産学連携本部長より本学の産学連携活動の取組について、会員制度事務局から会員制度の具体的運営状況や2008年度計画などの説明がありました。また、特別講演は文部科学省地球環境科学技術推進室の岡村直子室長による「地球環境問題と科学技術―企業・大学に期待すること―」で、今後、環境分野に係る産学連携を考える上で大変参考となりました。総会終了後、百年記念館のレストランにおいて交流会を開催し、会員の方々と大学幹部、本部員、コーディネーターなどが懇親を深めました。

 本学の産学連携会員制度は、会員企業の要望に応じ、望ましい産学連携の在り方を、その方法も含め会員企業と本学がともに検討し、最適な形態で産学連携を行うこととしております。具体的には、本学の会員向け産学連携責任者及び各会員企業担当コーディネーターと会員企業の担当者等とが相談・議論し、会員企業の要望に適した産学連携の対象や方法として、技術相談や、大学シーズの紹介や共同研究の検討のための会合を設定しております。また、会員企業の経営幹部と本学の幹部(学長及び副学長)が一堂に会する意見交換会を開催しております。昨年は、相澤学長(当時)が総合科学技術会議の議員の立場を踏まえた日本の科学技術政策について、下河邉副学長(当時)が本学の産学連携ビジョン(素案)を説明しました。会員企業出席者からは人材育成や、産学連携についての質問や意見が出され、学長、副学長が答える形で充実した意見交換が行われました。本議論の内容は適宜、本学の産学連携活動にフィードバックを行い、会員企業と本学双方にとって有益なものとすることとしております。昨年度は、産学連携ビジョン素案を本意見交換会での議論を経て正式なビジョンとしております。

 本学の産学連携会員制度にご関心のある方は研究・産学連携本部のホームページをご覧ください。また、ご質問などありましたら会員担当(Tel:03-5734-2445、E-mail: sangaku@sangaku.titech.ac.jp)までお問合せください。

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【3】グローバルCOEプログラム紹介
「フォトニクス集積コアエレクトロニクス教育研究拠点」
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 今回は、フォトニクス、ナノエレクトロニクス分野の「フォトニクス集積コアエレクトロニクス教育研究拠点」を紹介いたします。本拠点は精密工学研究所の小山二三夫教授を拠点リーダーとして、大学院総合理工学研究科物理電子システム創造専攻、大学院総合理工学研究科物理情報システム専攻、大学院理工学研究科電子物理工学専攻、大学院理工学研究科電気電子工学専攻、大学院理工学研究科集積システム専攻の教員に、海外の研究機関との連携によって、カリフォルニア大学バークレイ校ナノフォトニクス研究センター、ケンブリッジ大学先端光電子工学研究センターの教員が加わって構成されています。

大学院総合理工学研究科物理電子システム創造専攻
本専攻では、IT分野における新材料の創造や新物性の探索、新しい光・電子・生体に関わるデバイス・システムの開発において、一見多様に見える材料・デバイス分野を互いに“機能融合・集積化”させ、先進情報デバイス・システム分野の創造と教育・研究を推進することを目的としています。

大学院総合理工学研究科物理情報システム専攻
本専攻では、近未来社会における人間中心の先端情報システムの実現に向けて、人間の持つ機能と科学技術を組み合わせた融合分野を人間科学、高度情報技術、基盤システム、計測・制御技術の側面から総合的に教育研究を行うことを特長としています。

大学院理工学研究科電子物理工学専攻
電子物理工学専攻では、電子・光に関する物理を基礎として、電気電子材料物性などの基礎から、これを基にして通信や情報処理などに有用な機能を発揮するデバイスを構成し、さらにこれらを集積したシステムまでに関する教育研究を行なっています。

大学院理工学研究科電気電子工学専攻
電気電子工学専攻では、社会基盤として重要な位置を占める電力・エネルギーシステム及び通信伝送システムに関わる学術分野において、ハードウェア技術とシステム・ソフトウェア技術の両面から教育研究を行っています。

大学院理工学研究科集積システム専攻
集積システム専攻は、今後の高度情報化社会を支える通信システム・ネットワークとコンピュータとの融合システム、およびそれらの基盤技術となる信号処理やVLSI(超大規模集積回路)システムに代表される集積システム工学分野の研究と教育を実践しています。

本拠点では、従来、独立的個別的に推進されてきたフォトニクス、ナノデバイス、集積システム応用の研究を融合化して、新しい学問分野、価値体系の構築を目指しています。それによって、具体的に以下のような事について、実現を目指しています。

  1. 超広帯域光通信用デバイス、大規模光スイッチングデバイスとシステム、超並列光情報処理用デバイスとシステム、ナノスケールデバイス製造技術の確立。
  2. ナノデバイス応用システムの確立。
  3. 学術的・社会的意義・波及効果、及び、ナノスケール加工技術の進展。
  4. メソスコピック物理の理解、高度化情報社会システムの確立。
  5. 量子コンピュータ、量子情報通信技術の進展。
  6. 電子工学、固体物理学、生命工学およびその融合分野の格段の進展。
  7. フォトニクスナノデバイス集積工学技術の確立による情報通信分野新産業の創製。
  8. フォトニクスナノデバイス集積工学技術の確立による情報通信分野新産業の創製。
  9. 世界水準の若手研究者を輩出し、フォトニクスナノデバイス分野におけるリーダーシップの掌握。

フォトニクス集積コアエレクトロニクス教育研究拠点HP

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【4】最新発明情報
特許情報公開のご紹介
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 研究・産学連携本部のHPでは、特許情報をご紹介しています。今月は未公開特許情報が8件増えました。それ以外にも公開特許情報、登録特許情報をお知らせしています。詳しくはHPをご覧ください。

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【5】最近の研究成果
1件の研究成果のご紹介
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≫≫◆“Superconductivity at 43 K in an iron-based layered compound LaO1-xFxFeAs”Nature 453, 376-378(2008)
フロンティア研究センター 細野秀雄 教授

細野教授らは、これまでにFをドープしたLaOFeAsが高温超伝導を示すことを発見していますが、今回、圧力を加えることで、電気抵抗がゼロになる温度の急上昇をもたらし約4 Gpaで最高約43 Kとなることを発見しました。
これは、銅系高Tc超伝導体を除けばこれまで報告された中で最高です。今回の結果は、一般式LnOTMPn(LnはYまたは希土類金属、TMは遷移金属、PnはV族「プニコゲン」元素)で表される同じ結晶構造をもつ材料の成分選択の自由度が高いことを考え合わせると、高温超伝導のさらなる探索のための新材料プラットフォームとして有望であることを示しています。
なおこの研究は、日本大学文理学部物理学科 高橋博樹研究室、独立行政法人 科学技術振興機構との共同研究です。

 ・細野研究室

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【6】新聞掲載記事
12件の東工大研究関連記事ご紹介
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≫≫◆鉄系物質の高圧下での高温超伝導
(日経産業新聞4/24、化学工業日報4/24、日刊工業新聞4/24、
読売新聞4/27、朝日新聞4/28、産経新聞5/12)
フロンティア研究センター 細野秀雄 教授

→「最近の研究成果」をご覧ください。

 

≫≫◆インド宇宙研究機構打ち上げのロケットに小衛星を搭載
   (朝日新聞4/29、日本経済新聞4/29、産経新聞4/29)
理工学研究科 機械宇宙システム専攻 松永三郎 准教授

インド宇宙研究機構は、松永研究室で製作された小型衛星Cute-1.7+APD IIなど10衛星を載せたロケットの打ち上げに成功しました。20cm×15cm×10cmの直方体のCute-1.7+APD IIは、制御用コンピューターとして市販のPDAの改造品が使っており、オーロラ帯などの放射線観測装置も搭載しています。高度約630km、南極と北極を結ぶ極軌道に投入され、衛星の電波を無事に受信しています。軌道に乗って情報を送っている松永研究室の小衛星は、2003年に初めて打ち上げた小型衛星から数えて4台目となります。

 ・松永研究室

 

≫≫◆マントル最下層鉱物の電気伝導性による地球自転の変動
(朝日新聞5/5朝刊)
理工学研究科 地球惑星科学専攻 廣瀬敬 教授

地球マントル最下部(深さ約2700~2900km)の主要鉱物ポストペロフスカイト相がきわめて高い電気伝導率を持ち、液体金属コアとの電磁気的結合の結果、角運動量を交換することによってマントルの自転速度を変動させていることを世界で初めて明らかにしました。この鉱物がある約130万気圧、2500度という地下環境を実験室で再現し、電気伝導率を測定したところ、この鉱物の層は下部マントルのほかの部分より10~1000倍も電気を通しやすいことが判明したものです。鉱物層に大きな電流が流れ、地球を取り巻く磁場との相互作用でマントルに力が加わると考えられます。なおこれは、大阪大学、海洋研究開発機構、高輝度光科学研究センター、日本電子株式会社との共同研究成果です。

 ・詳細
廣瀬研究室
(先月号に掲載したものを再掲)

 

≫≫◆生きた細胞の中でのたんぱく質分子観察
(日経産業新聞5/6)
生命理工学研究科 生命情報専攻 徳永万喜洋 教授

 光学顕微鏡下で、わずかな光が細胞の斜めから差し込むよう工夫し、蛍光を放つ標識を付けたたんぱく質をうまく浮かび上がらせ、生きた細胞の中でたんぱく質分子一個が離合集散する様子を観察できるようにしました。輝く光の点を追うと、細胞のどこにどれだけのたんぱく質分子があるのかが分かります。抗原に免疫細胞が刺激され、内部のたんぱく質分子が固まりになって動く様子なども映すこともでき、免疫の仕組みの解明に役立つことが期待されます。

 

≫≫◆単波長レーザー光から数百種類の波長のレーザー光を作り出す
(日経産業新聞5/9)
理工学研究科 物質科学専攻 柴田修一 教授

微小なガラス球に単波長のレーザー光を入れて、ガラス球から数百種類の波長のレーザー光を発振できる新型の「多波長光源」を開発しました。直径が125μmの光ファイバーのクラッドの一部を削って直径5μmのコアをむき出しにし、直径215μmのガラス球を乗せたものを作製しました。波長約800nmのレーザー光をファイバーに入れたところ、光の一部がコアからガラス球に入り、800~900nmの数百種類の波長のレーザー光がガラス球の全方位から発振したものです。

柴田研究室

 

≫≫◆胃で溶けずに腸にとどく層状化合物DDS(日経産業新聞5/12)
理工学研究科 材料工学専攻 岡田清 教授、亀島欣一 助教

マグネシウムアルミニウム水酸化物が積み重なった層状化合物の層間に薬を挿入し、全体を塩酸に溶けにくいオレイン酸で包んだものを開発しました。ビタミンCを層間に入れ、胃液を模擬した塩酸につけたところ、二時間経過後も約30%は層間に残りました。胃で溶けずに腸に達すると、腸内で中性やアルカリ性になり外側のオレイン酸が溶けて層間の薬が溶け出す薬物送達システム(DDS)の基盤技術となります。

 ・岡田研究室

 

≫≫◆メタノールの透過を抑えたDMFC用の膜
(化学工業日報5/12)
資源化学研究所 山口猛央 教授

直接メタノール形燃料電池(DMFC)の膜に求められるのは、燃料であるメタノールが負極から陽極側に移動しないように制限する一方で、プロトンが移動できるように極間に水を存在させることです。これまで開発された膜では、含まれる水分にメタノールが溶けてしまっていました。山口教授は、ポリイミド製の10~100μm程度の厚さの膜に100nmの細孔を空けて電解質ポリマーを充填しました。細孔内にナノ構造が制御されたポリマー充填層が形成されて、膜細孔内部にスルホン酸基が密集した場所が形成され、ここをプロトンが移動できるものです。

 ・詳細
山口研究室
(先月号に掲載したものを再掲)

 

≫≫◆バイオマス利用したフェノール類製造
(日本経済新聞(地方、新潟)5/14、化学工業日報5/14、
日刊工業新聞5/14、日経産業新聞5/15)

三井化学は、新潟バイオリサーチパークと新潟薬科大学と共同で、バイオマスに含まれるでんぷんと特殊な酵素を組み込んだ大腸菌と培養し、でんぷんが分解されて得られるグルコースからベンゼン環化合物を生成し、さらにフェノール類の製造を行う技術の実用化に目処をつけました。
この技術は、東京工業大学理工学研究科化学専攻の故 柿沼勝己教授の発明した技術を用いています。

 ・関連発明 特許3122762、特開2006-262846

 

≫≫◆二酸化炭素を可視光で一酸化炭素に分解
(日経産業新聞5/16)
理工学研究科 化学専攻 石谷治 教授

 CO2を溶解した有機溶媒に、ルテニウムとレニウムを含む触媒を加え、可視光を照射するとCO2が還元されてCOとなることを発見しました。CO2は安定な物質ですが、還元されたCOはさまざまな工業製品の原料となります。今回開発した触媒は高価なので実用化には適しませんが、今後より安価な物質を触媒として可視光を用いてCOを得られれば、CO2を資源として使えることになります。今後の研究展開が期待されます。

 ・石谷研究室

 

≫≫◆エタノール起源を微量で判別
(日本経済新聞5/16朝刊、化学工業日報5/19、日刊工業新聞5/20)
総合理工学研究科 環境理工学創造専攻 吉田尚弘 教授

 キリンホールディングスと共同で、微量サンプルから、そこに含まれるエタノールの起源を特定する分析方法を開発しました。吸着剤を固定したファイバーを用いてサンプル中のエタノールを抽出・濃縮し、その同位体比をガスクロマトグラフィーで測定します。エタノールを構成する元素の同位体比は、その起源によって異なるので、起源を特定できるというものです。果汁などエタノール濃度の小さいものにも適用でき、また、バイオエタノールの原料特定にも適用できます。

 ・吉田研究室

 

≫≫◆鉛を含まないプリンターヘッドを開発
(日本経済新聞5/19)
理工学研究科 材料工学専攻 鶴見敬章 教授

これまで、プリンターヘッドに使われる圧電素子には鉛・ジルコニア・チタン酸化物(PZT)が使われており、代替材料はありませんでした。今回、鶴見教授らはカリウム・ナトリウム・ニオブ・リチウム酸化物でプリンターヘッドを作製して基本性能を確認しました。世界的に鉛は使用禁止される方向ですので、この研究成果は今後のプリンターヘッド市場を変えていくものと期待されます。なお、本研究はコニカミノルタIJとの共同研究です。

 ・鶴見研究室

 

≫≫◆「視認性評価画像」技術
(日刊工業新聞5/19)
総合理工学研究科 人間環境システム専攻 中村芳樹 准教授

人が見ようとする物が実際にどの程度見えているのかを分析する「視認性評価画像」技術を開発しました。この技術は目に入ってくる光の量に着目して、カメラで露出を変えて撮影した画像から輝度情報を得て、人の目で見えるか見えないかの情報と比較して分析・評価するものです。視機能が低下した人に対応できる道路の危険個所の検出や道路標識、街路灯の設計や、駅や公園といった公共施設のユニバーサルデザインへの応用が期待されます。今後は、さらに色視覚にも展開して色弱者へも対応していく予定です。この技術は、東工大発ベンチャーのビジュアル・テクノロジー研究所が実用化しています。

 ・中村研究室
株式会社ビジュアル・テクノロジー研究所

 

※本学教員の所属・肩書きは、2008年5月1日現在のものです。  

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