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第8号(2005年4月)

皆様、こんにちは。寒さも和らぎ、めっきり春らしくなりましたが、いかがお過ごしでしょうか。東工大の名物である本館前の桜の蕾もほころびはじめました。4月1~7日(10:00~17:00)の期間、大岡山キャンパスを開放しておりますので、ぜひお花見にいらしてください。心よりお待ちしております。

さて、メルマガ4月号では、新たに21世紀COEプログラムをご紹介するコーナーを設けました。東工大では現在7分野12拠点が採択されており、イベントなども含めて毎月1つずつご紹介していく予定です。

研究・産学連携本部では、メルマガをさらにより良いものにするため、本年度も皆様のご意見・ご要望をお待ちしております。お気軽に下記メールアドレスまでお寄せください。

mail@sangaku.titech.ac.jp

===== 目次 ===========================================================
【4月号巻頭言】 研究・産学連携本部 リエゾン・研究情報部門員 古田土節夫
【本部の活動紹介】研究契約雛型、改訂のお知らせ
【産学連携活動のご紹介】 産学連携推進コーディネーター 千木良 泰宏
【最新発明情報】 特許情報公開のご案内
【21世紀COEコーナー】化学・材料科学分野のご紹介
【最近の研究成果】 1件の研究成果のご紹介
【東工大のイベント】1件のイベントのご紹介
【新聞掲載記事】5件の東工大研究関連記事ご紹介
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=【4月号巻頭言】======================================================
「組織的連携のさらなる充実を目指して」
研究・産学連携本部 リエゾン・研究情報部門員 古田土節夫
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本日で、東京工業大学は、国立大学法人として発足し2年目を迎えます。法人化に伴い、大学の使命は、教育・研究に、新たに社会貢献が加わりました。本学では、社会貢献の具体的な窓口として「研究・産学連携本部」を平成15年10月に発足させ、平成16年4月の法人化に伴い本格稼働しました。小生は、リエゾン・研究情報部門内で、組織的連携を中心とした共同・受託研究のテーマ発掘から進捗管理・知財創出までを担当しています。情報通信・デバイス・メカトロ・材料領域における組織的な研究シーズを、「21世紀COEプログラム」、「イノベーション研究推進体」を中心に関連企業に紹介させていただいております。

本学の組織的な連携では、大学対企業という組織対組織の連携を組むことにより企業などの技術力向上のお手伝いをさせていただくとともに、大学の研究成果の社会還元と研究教育の推進に資することを目的としています。推進委員会、フォーラム(技術情報交流会)、個別共同研究の三層構造からなることを特徴としております。

組織的な連携での共同研究プロジェクトでは、従来の個別共同研究の枠組みにとらわれず、(1)ビジネスモデル、(2)共同研究の目的・目標・体制、(3)研究成果の事業化計画などについて、本学教員と相手先企業の開発担当者が、情報を共有することにより、開発課題に対して、最適なソリューションはどうあるべきかとの全体理解を求めて、相互に腹をわって、忌憚なく意見の交換を行いながらプロジェクト研究を進めております。その結果、既にいくつかのプロジェクト研究では顕著な成果が生まれつつありますことは、リエゾン・研究情報部門員としてこの上ない喜びです。

これからは、組織的連携のさらなる充実とともにその枠組みも広げてほしいとのご要望もたくさん寄せられていますので、ご期待に添うべく、最善の努力をさせていただきます。ご支援ご協力をお願いいたします。
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= 【本部の活動紹介】 =================================================
「研究契約雛型、改訂のお知らせ」
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平成17年度契約に向けて効率的な契約手続きを進めるために、契約書の雛型の見直しをはかり、共同研究と受託研究の契約書雛型を改訂いたしました。契約交渉で論点となりやすかった点を減らし、スムースに行うことを狙ったものです。

平成16年度に契約されている企業殿も、ご希望があれば新雛型による契約が可能です。また本学とこれから共同研究をお考えの企業殿には一度ご検討いただければ幸いです。

詳細は、研究・産学連携本部ホームページをご覧ください。

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= 【産学連携活動のご紹介】============================================
「コーディネーターの産学連携活動」
産学連携推進コーディネーター 千木良 泰宏
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私は、産学連携推進コーディネーターでバイオ分野の担当をしている千木良です。
東工大TLOの設立当初から、東工大の産学連携のお手伝いをしておりましたが、総合化学会社を定年退職した平成15年4月から専任で活動しております。

工業所有権情報・研修館が実施している特許流通促進事業の一環として、人材活用による特許流通の促進を図るため、発明協会から東工大TLOに特許流通アドバイザーとして、派遣されております。企業在籍中に、海外の子会社の経営やバイオ関連の外郭団体への出向で培った経験や人脈を活用して、技術移転に取り組んでおります。東工大TLOでは、東工大発ベンチャーの設立支援や、NEDOのマッチングファンドの管理法人としての研究支援などを行っております。

東工大のライフサイエンス分野のアクティビティーについては、先月、関谷が巻頭言でご紹介申し上げましたので、今回は、東工大発のバイオベンチャーの概要と、我々が行っているマーケティング活動の一端をご紹介したいと思います。現在、東工大が「東工大発ベンチャー」として、称号を授与している企業が29社ありますが、その中で、バイオ関連ベンチャーは次の5社です。


1) (株)アフェニックス:アフィニティ-ビーズを用いた、化合物の結合タンパク質の同定。
2) (株)ケムジェネシス:固相、液相コンビケムを軸とした化合物ライブラリーの受託合成。
3) (株)ジェノメンブレン:薬物動態上、有利な新薬候補を探索し、合理的な創薬開発戦略を立案。
4) (有)セラジックス:人工臓器など高機能なバイオマテリアルの設計や開発。
5) (株)脳機能研究所:脳波解析による、アルツハイマーなど、脳機能の劣化度のモニターシステムの開発。

この度、第4回国際バイオEXPOの展示会(東京ビッグサイト;5月18日~20日)の東工大・TLOブースで、この5社が勢揃いいたします。又、同フォーラムでは東工大のバイオ技術が6名の教官によって紹介されます。
(招待券等はこちら迄)

これに先立ち、第4回国際医薬品原料・中間体展が同じく、東京ビッグサイト(4月20日~22日)で行われます。その際は、(株)ケムジェネシスが展示を行いますが、東工大・TLOとしては、「核酸医薬と遺伝子検出プローブの開発を指向した新規人工核酸」に関する技術を展示する予定です。
(招待券はこちら迄)

是非、皆様のご来場をお待ち致しております。
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=【最新発明情報】================================================
「特許情報公開のご案内」
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技術シーズの宝庫である東工大の特許情報を、研究・産学連携本部(OIL)HPの「最新発明情報」に掲載しています。ここでは未公開特許を含め、順次新情報も掲載しておりますので、是非皆様の商品開発にご活用ください。今月は未公開特許情報が13件増えました。

トリチル型化合物(特願2005-066555)
ヌクレオシドホスホロアミダイト化合物(特願2005-067121)
リボヌクレオシドの2'水酸基の脱保護方法(特願2005-064883)   他10件

 ⇒詳細はこちらをご覧ください。
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= 【21世紀COEコーナー】 ==================================================
化学・材料系分野「産業化を目指したナノ材料開拓と人材育成」
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21世紀COEプログラム」(略称:COE21)は、我が国の大学に世界最高水準の研究教育拠点を形成し、研究水準の向上と世界をリードする創造的な人材育成を図るため、重点的な支援を行い、国際競争力のある個性輝く大学づくりを推進することを目的とした文部科学省の補助金事業です。対象となるのは、大学院研究科専攻等(博士課程レベル)が世界的な研究教育拠点を形成するための事業計画で、申請は大学学長を中心としたマネジメント体制の下、上記の事業計画を遂行するための大学の将来構想、専攻等の拠点形成計画、研究教育活動等をとりまとめて行います。補助金は1件当たり年間1~5億円程度で、平成14年度(5分野)113件、15年度(5分野)133件、16年度(1分野)28件の拠点が採択され、東京工業大学では計7分野 12拠点が採択されています。

このメールマガジンでは、今回から1年間で東京工業大学の12拠点それぞれを紹介していきます。今回は、平成14年度(平成14年9月末)に「化学・材料科学」分野で採択された「産業化を目指したナノ材料開拓と人材育成」について紹介します。

この拠点は、拠点リーダーを細野秀雄教授とし、東京工業大学の研究科を跨いだ材料系4専攻:物質科学創造専攻、材料物理科学専攻(以上、総合理工学研究科)、材料工学専攻、有機・高分子物質専攻(以上、理工学研究科)によって形成されています。

・物質科学創造専攻    http://www.iem.titech.ac.jp/
有機化合物・無機化合物を問わず、新しい機能と特性を持った極限物質・極限材料の創製を目指し、物質の力学的、電気的、磁気的および光学的性質に関連した研究を行っています。

・材料物理科学専攻    http://www.materia.titech.ac.jp/
金属・セラミックス・炭素材料を中心としたナノ材料物性、計測、構造解析、表面科学などの材料物理科学の基礎に関する研究と材料設計手法を用いた新材料創製を行っています。

・材料工学専攻 
     http://www.macs.titech.ac.jp/
金属工学科と無機材料工学科を母体とした専攻で、すべての無機物質を対象とし、電子材料、磁気記録材料、環境・エネルギー材料、高温及び航空宇宙用構造材料などへの応用を目指した研究を行っています。

・有機・高分子物質専攻
  http://www.op.titech.ac.jp/index.html
有機材料工学科と高分子工学科を母体とした専攻で、有機化合物の合成、反応、構造・物性解析、機能付加、加工について、基礎から応用まで広い範囲を研究しています。

本拠点では、ナノテクを基盤とした、環境負荷の小さいプロセスの開発と飛躍的な高機能化をめざした研究に重点をおいて、その研究成果を産業化に結び付けていくことを目指しています。金属・セラミックス・高分子という枠を超えた横断チームを編成することで、ありふれた物質群をベースにした新しいコンセプトによる材料開発の指針を作ります。バルクでは窺い知れない多様な新規の物性が発現するナノメートルオーダまで遡り、構造・状態の計測と構造の形成と制御を行う、量子構造を中心に据えた新しい材料科学の展開を図っています。

さらに、本拠点では、大学では研究と人材育成は不可分であることを鑑みて、新しい教育システムを産業界を巻き込んで推進しています。それが、プロジェクトマネージング(PM)コースとナノマテリアルイニシアチブ(NI)コースの2つの新しい博士コースを設けたことです。

PMコースは、材料科学技術版のビジネススクールで、材料工学の高い研究能力に加えて、科学技術の内容を正しく、また、グローバルに理解できる能力とプロジェクトを企画・運営できる能力とを併せ持ったプロジェクトリーダー、マネージャーもしくは科学技術的な能力を背景にベンチャー起業を指向するタイプの人材育成を目標としています。ビジネスの基礎知識(含:実践的英会話)をそのフロントで活躍しているCOE客員教授陣から叩き込まれ、かつ博士論文は通常のレベルを要求されるものであり、修士で経営を専門的に学ぶMOTとは一線を画しています。

一方、NIコース、は材料科学技術アカデミックスクールで、ナノテクノロジーを駆使した先端材料研究の推進に加え,外部の先端研究組織でのアウトキャンパス教育を通じて国際性と広い視野を育て、産・学の材料科学技術分野のリーダーとなる人材の育成を目指しています。

拠点に採択されてから2年半の間に、本拠点の4専攻の教員の研究が、Nature、Scienceを始めとする各分野で最高レベルの国際雑誌に数多く掲載されています。産業化に繋がる研究として新聞各紙に掲載されたものも多数に上ります。また、PMコースについても、産業界の注目度合いは高く、新聞各紙に度々取り上げられています。

研究成果ハイライト・トピックス 
http://lucid.rlem.titech.ac.jp/~coe21/coe-13.htm

なお、平成16年11月に行われた中間評価では、最も高い評価を受けています。今後も、本拠点は、ナノテクを基盤とした研究成果を産業化に結び付けていくように、材料開拓と人材育成を進めていきます。
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= 【最近の研究成果】 ===================================================
「バナナ型液晶の光学的性質を基板との界面を利用して制御」
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本学大学院理工学研究科有機・高分子物質専攻の竹添秀男教授および石川謙助教授らのグループは,2枚のガラス基板でバナナ型(屈曲型)液晶をはさんだ構造を製作し,ガラス基板と液晶との界面を工夫することによってバナナ型液晶の光学的性質を制御してみせました。

詳細は有機・高分子物質専攻のHPをご覧ください。
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= 【東工大のイベント】 ==================================================
21世紀COE 国際会議「Early Earth Symposium:Discussion meeting」
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「我々の地球において生命が発生し進化しえたのはどのような必然・偶然によるのか」、天文学、惑星科学、高温高圧実験、宇宙地球化学、地質学、生命環境学などの専門に根ざした研究発表と分野の枠を超えた討議を目指します。東工大,東北大,東大の3大学COEは合同大会の国際セッションに合わせて、各分野をリードする10人の研究者を海外から招聘します。わが国のあらゆる大学、研究機関から多数の参加希望者を募ります。定員になり次第、お申込を締め切らせていただきます。

詳しくはこちらをご覧ください。 
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=【新聞掲載記事】=====================================================
「東工大研究関連記事ご紹介」
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最近新聞報道された東工大の研究について、5件ご紹介します。

◆「天体爆発で最大級のガンマ線の飛来を解析」(日刊工業新聞2/24)
理工学研究科 基礎物理学専攻 河合誠之教授、東大 寺沢敏夫教授
宇宙航空研究開発機構の磁気圏観測衛星の観測データを解析し、2004年12月28日〈日本時間〉に過去最大規模のX線、ガンマ線が地球に飛来したことを解明しました。これまで謎だった巨大フレアの物理的機構解明の一端となるものです。

河合研究室


◆「情報漏えいの可能性なら メールを検査、警告」(日経産業新聞 2/24)

株式会社コネクタス(東工大発ベンチャー:2001年に当時大学院生だった藤田氏らが設立)
社内外から送られた電子メールの内容をチェックし、顧客が予め登録した特定の単語を検出するとリアルタイムで警告を発します。

株式会社コネクタス


◆「直径数十マイクロメートルの粒子 水滴使い自在に配置」(日刊工業新聞3/9)
理工学研究科 機械宇宙システム専攻 齋藤滋規助教授・理工学研究科 国際開発工学専攻 高橋邦夫助教授 
直径数十マイクロメートルの粒子に対して水滴がある相対的な大きさのときに引力が生じることを理論的・実験的に解明して、微小な水滴を利用して粒子を基板から拾い上げたり、目的の位置に置くことが可能なプローブを開発しました。プローブの先端を冷却して大気中の水蒸気を結露させて任意の大きさの水滴を作ることができ、加熱して水滴を消滅させられます。MEMSの製造技術への応用などが期待されています。

齋藤研究室
高橋研究室


◆「DNA検出、感度1000倍―血液分析など向け」(日本経済新聞3/11朝刊)
量子ナノエレクトロニクス研究センター サンドゥー・アダルシュ助教授
生命理工学研究科 生命情報専攻 半田宏教授ら
既に実用化されている抗原-抗体反応を利用する特定のたんぱく質やDNAの検出方法を発展させたものです。予め抗体に微小な磁性粒子を結合させておくことで検出目的物質のみに磁性粒子が結合します。一方、ホール素子に検出目的物質の別の部位が特異的に結合する抗体を結合させておくことで、この検出目的物質が仲介役になって磁性粒子がホール素子に結合します。磁場中でのホール素子に流れる電流値から、磁性粒子の数、すなわち検出したいたんぱく質やDNAの量を既法の1000倍もの感度で測定することができます。

サンドゥー研究室
半田研究室


◆「動脈硬化 東工大、原因物質を合成」(日刊工業新聞 ,化学工業日報3/11)
生命理工学研究科 生体分子機能工学専攻 小林雄一助教授ら
動脈硬化の原因物質であるホスホリルコリン誘導体とマラリア特効薬のキニーネアルカロイドの合成に成功しました。それぞれ、試験管内や小動物を使った動脈硬化の研究・抗体作成、キニーネ耐性マラリア原虫に対する新薬候補物質の探索や機構解明に大いに利用できます。

小林研究室
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